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恥晒しヒストリア②

そういえば、前回の補足にもならない補足。私は小中で添加物調べにはまっていた。ある添加物のスペシャリストの著作がきっかけである。添加物の多い原材料の表記シールはノートに貼ってコレクション。シュークリームの添加物っぷりは凄かった。

バスの中で添加物の本を読んでいると、「九ノ瀬のために勉強してんの?偉いね〜(笑)」と言われた。私が添加物オタクだと知られたら更に色々言われそうなので「ははは」と誤魔化すに留めた。

一番嫌いな添加物は増粘多糖類。もう字面だけで無理。お察しの通り、今でも引きずり、極力添加物の入っていないものを買っている。増粘多糖類が入っているとはっきり分かるものは買わない。増粘系は全部苦手だ。次に駄目なのはサッカリンNa。でもはっきり表示されてなければ飲むし食べてるでしょう。


私は高校入学式の日、早速困難に直面していた。皆が、文字通り輪になっているところに入れないのだ。同じようにぼーっと輪の形成を眺めている人が数人居て、一緒に行動するようになった。学校楽しい派が9割という恐ろしい環境の中、私は全く楽しくなかった。純ジャパの劣等感、劣等感、劣等感劣等感劣等感……劣等感のゲシュタルト崩壊。派手な女の子達にとって、私は「変わって」いて「面白い」らしかった。本気で分からなかった。そんな時、俗世を捨てた僧侶の本の帯に「キャラを意識しすぎて二人で会話ができなかった」というようなことが書いてあった。その著者は、出家して悟ったらしい。私は悟りの境地に達するにはあまりに未熟だった。

リア充度と非純ジャパというステータスがカーストに諸に影響するのに対し、私は所謂いじられキャラのような存在で、カーストを少しだけ、ほんの僅かだけ、外から眺めることができた。しかし、私は心身共に荒んでいく。まずは行き渋りがあり、途中駅でUターン。次第に身体症状として、風邪が治らない、微熱が続く。鼻血は出なかったが白血病を真剣に疑った。

幼少期からの、かかりつけのクリニックで、心療内科を紹介された。即、行く。正直、鬱病(推定)の人がこんなに一般的に見えるとは思っていなかった。今の自分は、見た目にも出てるんだなこれが…。

簡易的なカウンセリングをして、その日の診察はお開きになり、あまりの呆気なさに力が抜けた。医者は学校に行くためだのとこじつけて、とにかく薬を出したり、そういうことはしないタイプだった。落胆したのは母だ。私も、漠然と、心療内科受診と、登校が繋がる気がしていた。今となっては荒唐無稽な話である。

そして忘れもしない、凌ノ木山公園(仮名)ベンチでの会話。
「あなた、留学しなさいよ」
「いや、ちょっとそれは…」
「留学するといいわよ」

そして私は、留学することになる。


#エッセイ #プロフィール

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