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嵯峨谷の歴史 第2回

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多く墓の中が並ぶ中、ひときわ目立つこちらのお地蔵さん…。こちらはいったい…?

こんにちは!!第2回 嵯峨谷の歴史です!
今回紹介するのは嵯峨谷の造物、「六地蔵六面石幢(ろくじぞうろくめんせきとう)」についてです!こちらの石造、お地蔵さんが6人かいるようですが、いったいどういった意味があるのでしょうか…?

六地蔵六面石幢って?

六地蔵六面石幢は高さ89.8cmで、本体である幢身部とその上にのる笠部の2材で構成されています。幢身部は六角柱になっており、各側面には地蔵菩薩立像が刻まれています。地蔵菩薩立像の高さは38cm、正面の地蔵菩薩は右手に錫杖(しゃくじょう)※、左手に宝珠を持っており、他の5体は合掌をしています。6体の地蔵菩薩がまとまって表現されていることから六地蔵が表現されています。
※錫杖とは 僧・修験者が持ち歩く杖

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600年以上前!?

正面の地蔵像の左右には銘文が刻まれています。

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左の銘文には貞和五とあり、六地蔵六面石幢がつくられたのは南北朝時代の北朝年号である貞和5年(西暦1349年)であることがわかります。石幢としては鎌倉時代から知られていますが数は少なく、石幢としは貞和5年のものは比較的古いもので、貴重なものであることがわかります。


6人の地蔵の意味とは…?

仏教では人間は死ぬと、地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天の六道のいずれかに行くといわれています。六地蔵はどこにあっても、導きの手を差し伸べる仏とされています。死後の世界の入り口にあたる墓地に建てることで、人間の死後六道いずれであっても救済を願っていたといわれています。

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執筆メンバー:楠本


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