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特別支援学級に行く理由

嫌な思い出を減らすってのはその一つかと思う。


本当に個人的なつぶやき程度に聞いてほしいんですが、自分は子ども達が特別支援学級で学ぶ理由の大きな一つとして「嫌な記憶が増えないようにする」ってのがあると思ってます。

頻繁にパニックを起こす子を何度か担任したことがあります。キレる子、シクシク泣く子、塞ぎ込む子、色々です。

その子達に共通していることが一つありました。パニックが起こるとその流れで突然かなり昔のことを詳細に思い出し、それについて怒ったり悲しんだり卑屈になったりする、というものです。母数が少ないのでそれを傾向と言い切るのは乱暴かもですが、とりあえず自分の見知った中では共通していました。

捲し立てるように語るその思いを聞いていると、また一つわかることがあります。嫌な思い出の時と場所には支援学級に来るより前のものが多いんです。通常学級にいた頃に怒られたことや友達を殴ってしまったこと、言いたいことを聞いてもらえなかったこと等々。パニックになった勢いで遠い過去の出来事を鮮明に思い出し、次々に言葉にしていきます。何年も前のことなのに。

通常学級と支援学級とでは、やってあげられる環境調整の程度に大きな差があります。人数の問題であったり、他の子の学習進度や規律作りの保証であったり、教育課程の違いだったりと、通常学級での環境調整には色々と限度があります。

3年生や4年生から支援学級に入った子が低学年時代の恨みをパニックに合わせてぶちまけるのを何度も見ました。その行動は5年生になっても6年生になっても続きました。

過去のことはもうしまっておこう。今を楽しもう。そう言葉をかけるのですが、子ども達も普段はそういう姿勢で自分にとっての快適空間を作ってそれぞれ学校生活を楽しむのですが、それでもパニックが起きてしまうと一気に過去の嫌な経験が噴き出してしまいます。

この子達が入学の時から支援学級にいたら何か変わったのかなぁ。時々そんなことを考えます。もちろんそこに正解なんてものはありませんが、子ども達の激白を何度も聞いていると、この子達は小さい頃にどれだけ辛い思いをしたのだろうと、こちらもやるせない心境になります。

個人的なつぶやきでした。

では。


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