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保育園の使用水から基準値の290倍の細菌が検出される|鎌倉市

 市が委託した業者が保育園屋上のタンクの清掃と検査用の水を採取したところ、さびがまじったような水が出たため、園では水道の利用を中止するという事件がありました。
 園では一時使用を中止していましたが、水の変色が収まったとして利用を再開したところ9月6~10日に園児と職員計5人が下痢を発症したました。下痢と細菌との因果関係は不明ということです。

 2019年1月から2月にかけて神戸市内で地下埋設式受水槽に隣接する湧水槽に水が流入し、湧水槽から溢れた水が受水槽に流入することにより受水槽の水道水が汚染された事件がありました。
 本件も、これに類似の事件かなと思い注視していたのですが、高置水槽ですし、下痢と使用水の因果関係は無いみたいです。
 ひょっとすると、タンク清掃後のすすぎが不十分で、手違いで濁り水を検査してしまったといったお粗末な結末になったりするかもしれませんね。

 最終報告が待たれます。

--- 事件のまとめ ---
8月23日、市が委託した業者が園屋上のタンクの清掃と検査用の水を採取。
 ・さびがまじったような水が出たため、園では水道の利用を中止した。
8月24日から水質検査が始まる。
9月2日に水の変色が収まったとして、3日から利用を再開した。
9月6~10日に園児と職員計5人が下痢を発症したが、細菌との因果関係は不明という。
9月13日、市は基準を大幅に超える一般細菌の検出を把握した。
9月14日から給食などに使う水はペットボトルの市販品で対応している。
9月15日(水)、市は記者発表
 ・水質検査の結果、一般細菌の値が基準(100 集落/㎖以下)の290倍(2.9×10⁴)検出された。
 ・発生源の特定のため、9月15日(水)午後に鎌倉市浄化センターで水質検査を実施する。
 ・また、使用を再開するにあたり、鎌倉市浄化センターでの水質検査とは別に、検査機関において、再検査を行うように準備を進めている。
 ・「給食で出す料理は基本的に火を通し、食器洗浄後も消毒保管庫に入れており、細菌はほぼ死滅すると思われる」と説明。
9月16日(木)、市は記者発表
 ・9月15日に保育園で採取した水の水質検査を鎌倉市浄化センターで実施した。
 ・水は当保育園の高置水槽や1階トイレ洗面台など5箇所で採取した。
 ・検査結果が判明し、一般細菌は検出されなかった。

--- 資料 ---
◇ 鎌倉市立腰越保育園の水質について(第2報)(鎌倉市記者発表資料 2021年9月16日)
https://www.city.kamakura.kanagawa.jp/kisya/data/2021/20210916-2.html
◇ 神奈川の保育園水道水、基準290倍の細菌…園児ら5人が下痢などで欠席(読売新聞 2021年9月16日 7時57分)
https://news.infoseek.co.jp/topics/20210915_yol_oyt1t50333
◇ 鎌倉・腰越保育園の水道水から基準値290倍の細菌検出(カナロコ by 神奈川新聞 2021年9月15日(水) 20:20)
https://kanaloco.jp/news/government/article-679803.html
◇ 鎌倉市立腰越保育園の水道水の水質について(鎌倉市記者発表資料 2021年9月15日)
https://www.city.kamakura.kanagawa.jp/kisya/data/2021/20210915.html

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