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Idiotic MTG & Designing 001

「意味のあるミーティングをしたい?OK、だったら今すぐこのミーティングを解散するんだ。」

「こう言っていれば良かった!」と思うタイミングがいくつも思い出される、皮肉の効いた良いセンテンスですが、たった今、私が思いついたものです。残念ですね。

ということで、ミーティングとデザインについて書いてみます。結論は特になく、雑記みたいなものです、気を張らずにお読みください。

なんでだよ

私はデザインを生業とするデザイナーですが、デザイナーがミーティングの話をすることが不思議に感じる方もいらっしゃるかもしれません。私もです。

なのですが、なぜかミーティングについて、ほとんどの場合はその効率化についてでしたが、相談される機会が多く、デザイナーじゃない便利な何かと思われている節があります。

よくわからないままでも相談を受けてみると、デザイナーとして仕事をしていく上で活用している、先人残してくれた思想・思考・手段・手法の数々は応用というよりは、むしろそのままミーティングを「よく」していくことに使えるという気づきがあります。

日々のミーティングにもやっとした思いを抱えている多くの方、少しでもミーティングの改善に動きたい真摯な方、今日のミーティングに絶望し共感を得て楽になりたい方、それぞれに少しずつですが、デザインの知見は助けになるかもしれません。

「よい」ミーティング、つまり、価値があり、意味があり、効率的で、生産的なミーティングとは何か、「デザイン脳」を駆使してミーティングを考えてみます。

※ ここでいうデザイン脳とは、何を考察するにしても、デザイン思考的な考え方がすることを繰り返した結果、それが習慣化し、どんな話においても、本質や原点を探りそこから考えようとする、面倒な脳の働きのことを言います。この持ち主、友人にひとりはいてもいいかもしれませんが、親友にするにはリスクが高いと言えます。

今回は、ミーティングの目的とコストについて書きます。

ミーティングを行うのはなぜ?

さて、私たちはなぜミーティングを行うのでしょうか。

まずはミーティングとは何か、の定義を揃えておきます。すぐに定義の話をし始める人とは適度に距離を置くようにしましょう。

ミーティング、辞書を引いてみると「会合。特に、連絡・打合わせなどの会」とされています。解釈は幅広くできそうですが「ふたり以上で会って、何かについてコミュニケーションをすること」で、「時間が(厳格もしくは曖昧に)決められている」もの、と言って良さそうです。

「何かについて」コミュニケーションをする時、そこには顕在化していてもいなくても、目的があることがほとんど(※)です。

「今は天気がよかったですね」
「はい」

こんなテンプレのような会話が繰り返される場があったとして、そこには天気の事実確認より先に、共感を得るため、自己の居場所の確認のため、そんな目的が顕在的ではなくとも存在していると思われます。

ミーティングがコミュニケーションを要素として持っている以上、ミーティングには大なり小なり目的があるものです。

ミーティングが目的を伴って、もしくは内包して、開かれるのであれば、それは何かをより良くするための、解決すべき課題が、ミーティングにはあると考えられます。

課題があり、その解決を目的としてミーティングは開催され作用する、だから私たちは多くの課題を前に、ミーティングの作用を信じて、それが適切かどうかは二の次にして、ミーティングをただただ行うのです。

複数人が参加するものがミーティングであるので、意思統一の必要があり、「課題と目的が明確にされ周知されていること」が「よい」ミーティングの前提条件としてあげられるのは間違いなさそうです。

※「ほとんど」と言ったのは、私に残ったわずかな良心の発露、滅びかけた人に期待する心、無慈悲な期待の発露だと思ってください。本当は、生まれた赤子の鳴き声から、死に臨んだ老人の声にもならない喉の振動まで、そこにはいつも、いつだって、目的と課題が存在すると思っています。

ミーティングは役に立つが、高い

「よい」ミーティングの効用が「課題解決に一定の効果を上げるもの」と整理した時、問題になるものの一つとして、コストの問題があります。みんな大好き費用対、というやつです。

「よいミーティングとは、あらゆる解決策を検討した結果、唯一取りうる手段として選択されたミーティングである」という今さっき思いついた名言がありますが、ミーティング以外の方法で課題を解決できるなら、そちらを選択するべきです、なぜならミーティングは高コストだからです。

「よい」ミーティングを開こうとすると、調査、事前準備、人のアサイン、場所の確保、日程調整などにかかる時間分のコストがかかりますし、何より一定時間複数名を拘束することによるコストが甚大です。

「よいミーティングを執り行う者は、最もミーティングを行わない者である」と、これもまた今さっき思いついた偉人の言葉なのですが、孫子っぽくて気に入っています。

人、時間、場所、全てを使って開催されるのがミーティングであり、それは大きなコストであり、失敗した時のリスクは大です。

なので、ミーティングを行わずとも解決できる、コストもリスクも低い方法があれば、そちらを選択する方が賢いと言えます。

ミーティングを十分熟知している人は、その成功の難易度が高いことであり、失敗した時のリスクを心得ているので、安易にミーティングを開くことなく、それ以外のヘルシーな解決方法を探ります。

デザイン的な思考をミーティングの設計に用い、ミーティングは課題解決のために施行されるひとつの手法・仕組みだと考えた場合、課題解決のためにミーティング以外の選択肢を採る、というのもミーティングデザインのひとつです。

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長くなっちゃったのでこの辺で。

次回はより具体的に、デザイン思考をミーティングに取り入れる話を書きます。

おまけ

恐怖のミーティング4選

・用意された資料を大勢で読むだけの無のミーティング
・ 「xxx報告会」「xxx相談」「xxx確認」という議題が不明なミーティング
・ 記憶を頼りに行われる定期ミーティング
・ 集まれば何か解決するという妄想のもとに行われるミーティング

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