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デザインの小話 no.1 / カテドラル効果

デザインの小話とは

デザインの役に立ちそうな考え方や知識をつれづれに書いていくという実験的なそれです。続くかもしれないし続かないかもしれません。

カテドラル効果

空間の天井が高いときに抽象的な思考が高まり、低いときには具体的な思考が高まるという効果のこと。

例えば、ブレインストーミングやサービスのコンセプトデザインの話をする、というようなケースでは、高い天井・広い空間の方が生産性が良く、ロゴデザインの最終調整やUIの0.5pxを詰める、というようなケースでは狭い空間が良い。

ミーティングの設計も、何か議論を盛り上げたいときは空間が広い方が良く、課題が明確で収束させるときは狭い場所の方がいい。リモートでビデオチャットでミーティングした方が、課題が明確で短く終わる、というのも似た事例。

カテドラル効果の利用例として、飲食店のレイアウトがわかりやすい。回転率をあげたい店舗、たとえば牛丼チェーンやラーメン屋、ファーストフード店では、座席のレイアウトを詰め込み空間を極端に効率的に利用する。食事に抽象度の高い「楽しみ」「感動」みたいのを求めないユーザーには広い空間や居心地の良さは必要ないからだ。

逆に、ゆったりとした時間を体験させることを目的とした、骨董通りあたりに散見するようなカフェやビアガーデンなどでは、極端に空間の余白を残す。前述の抽象度の高い欲求を満たすには適していると言える。

続くかもしれません。

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