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物分かりの良いファンの功罪③ 2024.09.01

〜2021年に解散した韓国アイドルグループの推しの思い出を綴るnote〜

<登場人物>
美人ちゃん・・当時仲が良かった年下のヲタク友達
推し・・私の本命の推しで、美人ちゃんの昔の推し
2推し・・私の2番手の推しで、美人ちゃんの推し

私たちが出会う前、推しから2推しに乗り換えていたことを告白され、私は内心動揺した。

こんな美人なファンが他のメンバーに乗り換えたことを知った時、推しはどんな気持ちだったのだろう。

すごく、、ショックだっただろうな。

推しの方が圧倒的に人気があり、むしろ2推しから推しに乗り換えるパターンはよくあった。
その逆パターンは、私が知る限り美人ちゃんだけだ。

2推しからの熱烈なアプローチにより、乗り換えることにしたという美人ちゃん。
推しと2推しの間ではどんな会話があったのだろう、、。

なぜ美人ちゃんは、2推しに乗り換えることにしたのか。

それは、美人ちゃんが2推しに気持ちが傾きかけていた時、決定的な出来事があった。

「聴いて欲しい歌があるから、この日に公演に来て」と特典会の時に2推しから言われた美人ちゃん。

予告された日、ソロステージで2推しはパク・ジェボムの『좋아』を歌った。

そう。
あの日、私と美人ちゃんが初めて出会った日。
そして、推しが初めて私の名前を覚えてくれた日。

あの日、美人ちゃんは2推しに傾いていた気持ちが決定的になった。

2推しがそんなファンサービスをするタイプだったなんてなぁ。。。
2推しは昔から、自分のファンであるなしに拘らず、公平にファンサービスをする人だった。
昔のグループでは実力はあるが人気は下位で、ファン1人1人に丁寧に接する姿勢が私は好きだった。
そんな2推しが、特定のファン、それも他のメンバーのことを推していたファンにそんなアプローチをするなんて、にわかには信じられなかった。

それまでも度々、2推しから自分のファンになってほしいとアプローチを受けていた美人ちゃん。
とてもロマンチックな歌詞の歌だから、こんな歌を君のために歌うなんて言われたらイチコロだ。

日本語訳を載せておく。
パク・ジェボム『좋아(好き))

とても好きで、
君のことを考えるだけで気分が良い

この感じは君だけ、
君だけが感じさせることができる感覚

僕は死ぬまで感じたい、僕のそばにいて

いつも君だけを見つめて
自分でも知らないうちに笑顔になる

僕は大声で叫びたい、いいね 君のすべてが好き

頭からつま先まで、小さな行動まで一つ一つ
全部好き 君のすべてが好き

君と一緒なら楽しいんだ
時間が経つにつれてもっと好きになる
僕には君が必要だ
毎日でも一緒にいたいと僕は祈る

僕には君だけ。君となら幸せに生きることができる
君と一緒なら、一日一日がとても特別だ

僕たちが運命でなくても、僕には無条件に君なんだ

いつも君だけを見つめて
自分でも知らないうちに笑顔になる

僕は大声で叫びたい。いいね 君のすべてが好き
頭からつま先まで、小さな行動まで一つ一つ
みんな好き 君のすべてが好き

君と一緒なら楽しいんだ
時間が経つにつれてもっと好きになる
僕には君が必要だ

毎日でも一緒にいたいと僕は祈る

僕には君だけ。君となら幸せに生きることができる
僕は決して離れたくない
君と会っても、すぐにまた会いたくなる

僕のそばにいつもいてほしい
いいね 君のすべてが好き

頭からつま先まで、小さな行動まで一つ一つ
みんな好き 君のすべてが好き

君と一緒なら楽しいんだ
時間が経つにつれてもっと好きになる
僕には君が必要だ
毎日一緒にいたいと僕は祈る

僕には君だけ
君となら幸せに生きることができるんだ

あの日、何も知らず客席でこの歌を聴いていた私。
2推しは楽しそうに歌っていた。

常連ヲタクから不平不満を言われ続ける毎日のなか、こんな甘いミッションを計画していたなんて。

2推しは、それだけ本気で美人ちゃんに自分のファンになってほしかったのだろうな。

美人ちゃんを横取りされてしまった推しが気の毒だが、乗り換えた後はむしろサバサバした関係になれたと美人ちゃんは言う。

ケジメというか、美人ちゃんは推しに直接、2推しに乗り換えることを伝えたそうだ。

これは、人によって賛否があるかもしれない。
そもそもグループ内の"推し変"を良く思っていない人もいるし、それをアイドル本人に伝えるべきことなのか、と反感を持つ人もいるだろう。
実際、推しのファンからあからさまに悪口を言われたそうだ。

だけど、2人のことを両天秤にかけていると思われたくなかった美人ちゃんは、正直に気持ちを伝えた。

さすがに推しとはしばらく気まずい状態だったが、そのうち乗り換えたことを茶化されたり、今までとは違うフランクな関係になって、特典会がもっと楽しくなったそうだ。

推しが私の名前を覚えてくれた日に、美人ちゃんは2推しに乗り換え、そして私たちは出会った。
この不思議な巡り合わせに、縁のようなものを感じた。

推しと、2推しと、美人ちゃんのことをもう少し書いてみようと思う。

つづく。

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