弱り目に祟り目

新学期が始まってからずっと、比較的北海道は暖かく、私は例の如く花粉症に悩まされていた。

高校卒業するまで、花粉症だという自覚は一切なく、目の痒みや鼻づまりなどにも苦しめられていなかったような。

加齢に伴って体質は変わると聞くが、怠惰な今とは比べ物にならないハードな学生生活を過ごしていた当時は、花粉症なんかに振り回されている場合でもなかったように思う。

 市販の薬が効かず、家の中にいる日でも症状がひどいため、花粉症ではないのかもと思い耳鼻科へ行った。

その旨を先生に伝えると、「宇宙船みたいに空気が密閉された場所に住んでいるんですか」とカウンターをくらった。

 次の日、倦怠感がありうまく起きられなかったので、何かと思ったら微熱があった。もう一度耳鼻科へ行って熱が出たことを伝えると、発熱に対する対照薬はないから処方できないと言われた。

 ごもっとものことを言われたが、熱のせいで情緒不安定だったので診察中にボロ泣き。バイトを休ませてもらって熱さましを飲んだらすぐに治った。 

数日後、母が友人から美味しい無農薬のさくらんぼをいただいた。
真っ赤でみずみずしい、美味しいさくらんぼだったが、食べるとすぐに喉の周りが痒くなった。

前にもメロンや桃を食べて同じ痒みを経験したのでgoogleで調べると、バラ科のアレルギーの対象果物は、見事にメロン、りんご、桃、さくらんぼだった。

 そのまた数日後、足全体にポツポツと湿疹が出て真っ赤になった。元々アトピーで肌のトラブルには慣れているので、いつもの痒みと違うことはすぐにわかった。

 皮膚科に行くと、「草むらとかいった?」と聞かれた。

行くように見えたのだろうか。
確かな原因はわからなかったけど、飲み薬とステロイドをもらった。

 昔から体調を一度崩すと、とことんダウンする節があるが、

今はそれが嘘みたいに元気で、健康でありがたいなと心から思う。

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