みんなのフォトギャラリーから何となく感性でランダムに選択した画像から、即興でなにか書いてみよう
ザ~~~~~~
テレビから流れる砂嵐の音のように、夜の雨音が響いている
水たまりを避けて歩く靴の音がゆっくりと近づいて、そして離れていく
通り過ぎる人々の中に、ポツリと竚む
表情は見えない
誰かを待っているようでもなく、雨ガッパのフードから滴り落ちる雨水を顔に浴びて、時折手で拭っている
口からは白い息が呼吸をする度に吐き出される
寒い冬の中、ただひたすら冷たい手を温めながらそこにいる
バチャバチャと音を立てて走り去る人に、水をかけられようとも、車が通り過ぎる時に跳ね上げる水しぶきを体に浴びようと、そこにいる
そういう私もその人と向かい合うように、遠くからその人を見ている
いや、違う
じっくり凝視しているのとは違う
向かい合うようにただいることで、たまたま視界に入っているに過ぎない
意識して見ているのではない
いつになったら止めるのだろう
いつになったらその場所から去るのだろう
まだか
時間はまだか
通り過ぎる車と
通り過ぎる人を見つめながら
この果てしなく続くかもしれない時間を
白い息を吐きながら、ただ眺めていた
まるでバードウォッチングをするかのように
手に持つカウンターをカチカチとならしながら
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