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中学時代

4月から息子が中学校に入学して、新生活を始めている…はずです。
妻から連絡が一切ないので、どのような新生活を送っているのかは分かりません。娘も新5年生になりましたが、楽しく過ごしているのか分かりません。子供たちのことを考え出すと、止まらなくなるし、だいたいマイナス思考に陥って、自分自身もどんどん落ちていってしまうので、敢えて考えないようにしています。子供たちを信用して、きっと大丈夫!と勝手に想像するようにしています…チックの症状、精神的に不安定な状況を脱して、新しい環境に馴染んでいることが理想ですが、たとえ症状が良くなかったとしても、前向きな気持ちで、今日は楽しかった!明日はきっと良い日になる!と思って、過ごして欲しいと切に願うばかりです。

息子の中学入学にあたって、自分の中学時代を振り返ってみました。いま思い返してみても、自分にとってはとても濃い3年間でした…
私は小学校6年生の秋頃、体調を崩して入院しました。当時は原因不明でしたが、いま思うと適応障害のようなメンタル系の病気だったと思います。退院後も体調は平気なのに学校に行けず、休むことも多かったです。登校しても給食がダメで、クラスの人たちと食事をすることが苦痛で、結局卒業するまで給食は完食できなかったことを覚えています。そんな不安定な状況のまま中学入学を迎えたため、1年生の入学当初はきつかったです。体育の先生が担任で、給食を全部食べろ!男は大盛り、おかわりが義務だ!という風潮でしたので、もう苦痛で苦痛で…食べきれずに、昼休みの間も残って食べていたことが何度もありました。1学期はそんな感じでした。

救いは部活でした。
父親の影響でバドミントン部に入部して、なまっていた体を強制的かつ徹底的に鍛え上げられました…とにかく毎日長距離を走る走る走る…の繰り返しでしたので、苦手な給食でも何とかして食べなければ体が持ちません。苦しいなか部活にのめり込むことで、徐々に体力がついていき、そうなると少しずつ性格も明るくなり、給食も食べられるようになり、クラスでの居場所もできて、友人もできるようになってきました。でも良いことばかりは続きません。11月頃だったと思います。ひょんなことから部活の同期から仲間外れにされる事件がありました。原因は些細なことなのですが、自分を除いた同期10人のうち7人から無視されました…これは3年間の中学生活の中で一番きつかったです。でも同期3人は無視せず普通に接してくれました。友情だったのか、同情だったのか分かりませんが、本当にありがたっかったです。この時の経験で、自分はいじめはしない!と心に決めました。半年ほど無視され続けて、2年生の5月頃、原因は分かりませんが、何事もなかったように元の鞘に収まり、仲間に戻りました。ひたすら耐え続けた半年間でした。

2年生になると今度は運気が上昇しました。
部活もバリバリこなし、クラス担任も優しい女性の先生になったことで、給食が全く苦痛でなくなり、気付いたらおかわりもするようになっていました。心身ともに充実してきたことで、色恋などとは無縁だった自分が、何故か女性との接点も増えるようになりました。クラスで好きだった子と音楽祭の実行委員になり、一緒に過ごす時間が増えて、家も近くだったので二人で帰宅するなどドキドキの時間を過ごしました。でもそこはウブな中学生…自分から告白する勇気もなく、結局それ以上は発展しませんでした。さらに通っていた塾で隣の席の子から告白されたこともありました。もうどうして良いのか分からず、まともに返事もしないまま友達関係を続けてしまいました…学校でもクラスの子から手紙で告白されて、嬉しいやら恥ずかしいやらの感情を抱いたこともありました。いま思い返しても、人生で一番もてた1年間だったように思います。

3年生のときは夏に部活を引退後、受験勉強に明け暮れました。
結局第1志望、第2志望の学校には合格できず、第3志望だった滑り止めの私立高校だけ合格したのですが、自分的には満足感が強かったように思います。決して優秀な方ではなかったのですが、最後の1年間の猛烈な追い込みで、当初は手が届かなかったであろう学校に合格できたことへの満足感だったと思います。

そんな感じの3年間でした。
1年生はどん底からのスタート、部活を通じて心身の状況が上昇したものの、同期から無視されて再びどん底に…暗黒の半年間を過ごしました。2年生は部活の中心メンバーで活躍しつつ、甘酸っぱい恋愛も経験するなど青春を謳歌しました。3年生は受験勉強を通じて自身の成長を実感しました…本当にジェットコースターのような3年間、いま思えば自分にとって宝物のような時間でした。

息子がどんな中学生活を送るのかは分かりません。
昭和と令和では環境も価値観も異なり、全く違う学校生活になるでしょう…でも、新しい友人との出会い、クラスや部活など学校生活での新たな経験、そして異性への興味や恋心、あとは避けて通れない受験勉強…等々は今も昔も変わらないはずです。多くの人と触れ合うことを通じて、色々な経験を積んで欲しいと願っています。楽しいことばかりでなく、辛いこと、悲しいこと、怒りたいこともあるかもしれません。友情を体感することもあれば、裏切られこともあるかもしれません。自分の可能性を信じることもあれば、限界を思い知らされることもあるかもしれません。中学時代の原体験は、その後の人間形成に大きな影響を与えてくれるはずです。少しずつ大人の階段を上り始める3年間…息子の中学生活が少しでもカラフルで色付いたものになることを心から祈っています。

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