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明月の夜

ひと月ほど前になってしまいますが、2月の満月カルテットの公演「明月の夜」にご来場いただきありがとうございました。はじめての2日通し公演、みんなでひとつの舞台を時間をかけて作り上げる貴重な体験になりました。

公演の様子の一部がYouTubeにアップされたのでお知らせしたかったのですが、その前にすこしだけ舞台のことをご紹介させてください。

ホールを彩るお花は寺田亜実さん(PIOEN FLORA)に担当していただきました。ロスフラワー、つまりいつも捨ててしまう部分をドライフラワーにしたもの、その中でも特に破棄されてしまうことの多い茎や葉の部分を多く使っています。ホールの高い天井から蔦が垂れ下がっているような仕掛けだったり、お花の見せ方も創意工夫に富んだ素敵なものでした。

舞台上手には色彩豊かなお花も

舞台には4つのペンダントライトが置かれていて、こちらは安土草多さんの作品を使わせていただきました。今回アップされた動画にはまだ収録されていないのですが、泉鏡花の夜叉ヶ池をテーマにした作品で、踊りの吉家さんがペンダントライトを手持ち灯籠に見立てて踊ります。それが本当に素晴らしいので、追って公開になる続編もお楽しみいただければと思います。

ピアノ横の小さなテーブル

いつも即興で演奏する満月カルテットですが、今回は簡単な構成をあらかじめ決めておきました。プログラムは月が登場する文学作品をモチーフにしています。今回取り上げた作品はアンデルセン『絵のない絵本』、泉鏡花『夜叉ヶ池』、谷崎潤一郎『月の囁き』、ポール・オースター『ムーンパレス』
ただしムーンパレス以外は、公演中に何の作品をテーマに演奏しているか明かしませんでした。そして終演後にふくいさんお手製のプログラムで種明かし。

手描きのきれいなプログラム

2日間の通し公演ということで、私はクラシックギターとエレキギター、それからアコーディオンと部屋にあるだけの楽器をほとんどすべて持ち込みました。よく響くホールで思い切り楽器が弾けて気持ち良かったです。余談ですがエフェクターの中でも一番なければ困るのはLINE6のDL4なのですが、最近生産終了になってしまったとのことで…予備をもうひとつ買っておくか、替わりを見つけるか考えなくては。

自分の楽器まわり

この公演は「アートにエールを!東京プロジェクト(ステージ型)」の支援を受けて実施しました。「アートにエールを!」のウェブサイトに公演の動画が掲載されています。

映像には公演初日の1部(前半)の様子が収録されています。それでも45分くらいあるのですが…お時間のあるときにぜひご覧いただけると嬉しいです。座間なつみさん(NATSUMI ZAMA)に仕立てていただいた衣装にもご注目ください。

それから、明るい雰囲気の1部とは一転して暗いトーンに変わる2部の様子も、近日中にお披露目になります。映像を担当してくださったのは小田雄大さん、岩男海誠さん。映像の質感がとても良いので、ぜひ通信環境の許す限り高画質でご覧ください。びっくりするくらい画質が良いです。

久しぶりにnoteで書いてみました。今年はいろいろなことを不精せずに発信しようと思っているので、定期的に書きます(と、いったんまずは宣言)


満月カルテット『明月の夜』
出演: 満月カルテット
田中慎太郎(ピアノ/ギター)
ふくいかな子(ピアノ/小物楽器)
堀坂有紀(バイオリン/フルート)
吉家灯美(踊り)

衣装: 座間なつみ(NATSUMI ZAMA)
ペンダントライト: 安土草多
装花: 寺田亜実(PIOEN FLORA)
装花アシスタント: 畑中望
協力: 三俣遥河
動画撮影: 小田雄大、岩男海誠
写真撮影: 坂中雄紀(Yuki SAKANAKA)
受付: 平岡美保
栞デザイン: 若林哲博

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