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下卑た消費者、事務手続きに苦心する(2023.10.13)

・なんにもしてない!!!!


・いや、した。ネットで書類を提出した。そういう生活に関わるようなことに浪費する時間は「無」に感じられ、小説を読んだり映画を観たときのほうが「何かした」という充実感を得られるのは僕だけだろうか。なんなら仰向けで天井を見つめて物思いに耽る時間のほうが有益まである。社会的な生活に向いてない。面倒くさすぎてまだマイナンバーカードも持っていない。何かの手続きをしたら自分にどういういい事が起きるのかをまったく想像できないから興味も持てない。金銭的な得があるとしても、その手続きにかかる時間を娯楽に充てたい。マジで向いてない。


・というわけで、今日はめちゃくちゃ簡単な事務手続きを済ませるために書類棚をひっくり返しながらインターネットを右往左往し、ようやく何かをひとつ前に進められた。しかし役所関連の手続きを、みんなはいったいどこで習うんだろう。もう何年も前のことになるけれど、扶養から外れて保険証を持っていなかった時期があった。国民健康保険は生まれた時点で人生に組み込まれてるものだと思っていたので、えっ…自分から言わなきゃ貰えなくてしかもお金払うの…?と愕然とした。


・社会の教科書に載っていたような気がしないでもないけれど、まさか教科書の内容と自分が地続きの関係にあるとは夢にも思っていなかった。中学まではそこそこ成績がよかったのに。


・提出内容に不備があって突き返されるようなことだけは避けたい。こんなに簡単なことすら満足にできないのだな、とこれ以上自覚したくない。


・今日は何にもなかったことにしたけれど、昨日は『トークサバイバー2』を観て笑い転げたおかげでしばらく掃除機をかける必要がないくらい床がピカピカになった。


・甲本ヒロトがガキ使を見て「日曜日よりの使者」をつくった、そのときの気持ちがよくわかる。冷たい石のように固まってしまった心も、破顔によって、腹の筋肉の痛みによって、上顎を突き抜ける自分の笑い声によって、そういう身体の反応によって強制的に解きほぐされる。最近あんまりお笑いコンテンツに触れていなかったせいかもしれない。あんなに高揚したのは久しぶりだった。


・全編面白かったという前提で、強いてハイライトを挙げるとするなら、アンジャッシュの渡部建による「アンジャッシュの渡部建だ」という名乗りだ。番組の流れと渡部の人生、すべての伏線が笑いに結実した奇跡の瞬間だったと思う。あまりに芸術的だったので感動すらした。涙を流して笑った。


・あのスキャンダルが出たときに烈火のごとく怒っていた人たち(僕の周りにはそんな人はいなかったので架空の存在かもしれない)もこれを見たら絶対笑うと思う。公共のトイレで云々をやった気持ちの悪い人間が期を熟したおかげで、芸人としての渡部が爆発していた。あんな間違いを犯してもこんなに人を笑わせられるんだという希望にもなる。


・不倫や浮気を、僕はけっこう許せない方の人間だ。高校生の時の私怨を起点にした偏った意見だと思うけれど、人の心をずたずたに引き裂く行為であることは事実だ。江戸時代だったら極刑を下されるほどの罪だ。しかしまあ、時代や所属する共同体によって価値観は変わるし、人の心も移りゆく。許す許さないは当事者間の問題なので、周りが騒ぎ立てるべきではないのは確かだ。神よ、我ら蒙昧なる愚民からワイドショーを奪い給へ。


・しかし、当時あんなに盛り上がっていなければ今回の笑いは生まれていないんだよな…人の業が生み出した罪深き笑いだ…。あの笑いによって、崇高な精神を持っている僕ですら下卑た消費者の身に落とされてしまった。みんなで同じ地獄に落ちよう。


・あとはアルピー平子のガムテープ、めちゃくちゃ笑った。ちんちんの話が結局いちばん面白い。


・また明日〜。




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