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撃たれなければならない(2024.05.16)

・学園アイドルマスター



・オオヤミノル『喫茶店のディスクール』がおもしろい。オルタナ焙煎家が喫茶店のあり方についてシニカルに論じている本。僕は居酒屋でコーヒーを出させていただいたり、野外出店を間近に控えている身であり、ゆくゆくは喫茶店を出したいとも思っているので怯えながら読んだ。僕自身うすぼんやりと感じていたことへの批判的な言説が多く、やっぱそうだよなーと腹落ちするぶん怖かった。


・「物語性」が売りになるのは仕方がないけれど、確かなコーヒーのうまさに対して人が集まって来ないと嘘だ、とか。お客さんにコーヒーをうまいと思わせる技術を磨くんじゃなくて、うまいコーヒーを淹れるための努力をいちばんにするべきだ。それはめっちゃくちゃ当たり前なんだけど、僕が客のとき、喫茶店にいちばん大切なのは物語だと思っている。自分のことを好きになれたり、ずっとそこにいたいと思わせる場の力だ。しかし自分で店をやることを考えると、端から物語を売ろうとすることは欺瞞だとも思う。自分の理想とかはまあいろいろあるけれど、とにかく味を求めないことには全てにうしろめたさを感じるだろう。その道の険しさを思い、自分でこれを書きながら怖くて震えている。


・目からウロコが落ちたのは、寒い日にいつも通りぬるめのコーヒーを出してお客さんに文句を言われた話。お湯が熱すぎるとコーヒーの味が崩れるけれど、「追求した味を飲ませたい」というエゴを優先してはならず、寒くて震えている人には熱いものを出さないといけない。怖くて震えている僕には度数の高い酒を出さなくてはならない。


・この本は折に触れて読み返すことになると思うな。怖いと言ってばかりだけれど、それを凌駕する痛快さに感動している。手本にすべき人がいてすごく嬉しい。でもこういう人に怒られるとめちゃくちゃへこむよな。


・イベントのために焙煎を開始するというタイミングで読んでよかった。同じ著者が『珈琲の建設』という本も出しているのでそれも読みたい。





・物語をつくるときの有名な原則として「チェーホフの銃」というやつがある。作中に登場した銃は必ず撃たれなければならない。伏線を回収しろってことね。僕としては伏線をとっちらかしたまま放置して終わる話も好きなのだけれど、世間一般の風潮はあんまりそれを許さない。だから仕方がなく、冒頭で名前を出した学マスの話をしなければいけなくなってしまった。


・「学園アイドルマスター」が今日リリースされた。シャニマス以外のアイマスは初マス。



・なぜばれた?


・…これダメなやつだ。これに時間を奪われたら罪悪感を持ってしまうことがはっきりわかる。他のことを投げ出して"かわいい"に隷属するだけの存在になってしまい、その自分では到底まっすぐにアイドルを応援できないことが予想される。自分の体調と相談しながらほどほどに楽しもう。


・また明日〜。

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