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東野圭吾【希望の糸】読書感想文

本を読むスピードが非常に遅い私ですが、読み進めていくうち止まらなくなり、普段の倍以上のスピードで読み終えてしまう物語があります。
それは、単純にストーリーが面白かったり、登場人物の設定に感情移入してしまうもの。また、少しでも早く結末を知りたいと思わせる内容だったり。
東野圭吾さんの作品の中には読み始めから終わりまでアクセル全開で読んでしまうものが多い。【希望の糸】もそのような作品の一つでした。

あるカフェの経営者の女性が殺害される事から始まる物語でしたが、
犯人が誰で、どんな殺害方法だったのか、どんなトリックだったかなど、殺人事件からスタートする物語ではそこを中心に物語が進められ解決していくのが王道だと思います。
この物語では犯人は誰?とは別の所に話の軸があり、様々な人間関係から作られる色々は人生が描かれている。

年々涙腺が崩壊して涙もろくなっている私なので、読み終わる頃には泣いてました。
母親に産んでもらって、あの家族の中で育ったから今の自分になったんだよな。違う環境だったらどんな自分になってたのかな。
そんな事を読み終えた後に考えてしまう、とても切ない物語でした。


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