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騒音計で見る防音効果

騒音計で防音効果を確認することは悪いことではありませんが、それで全てが分かるわけではありません。

騒音計では音の高低(各音域)でどのくらい減少しているかが分からないので、そのへんを理解していないと勘違いが生まれます。

例えば、80デシベルの音が40デシベルに減ったとしても、高い音から低い音(全音域)で40デシベル減っているわけではありません。
低音域は、個体伝播音、衝撃音、低周波音といった減少させるのが非常に難しい音域で、簡単な方法で大幅に減らすことはできません。
(逆に高音域は高いほど簡単に減らせます)
動画や商品説明の宣伝文句で、最高何デシベル減少と言っても、低音域はそこまで減っていないので鵜呑みにしないよう注意してください。
ずるいところはそういった都合の悪いことを隠して数値を見せたり販売をしたりしています。

きちんと効果を確認するなら、周波数計で見るほうが断然良いです。

周波数は皆さんが商品説明でよく目にするグラフと同じです。
可聴音域(20Hz〜20kHz)といって、一般的に人の耳に聞こえる音の範囲で、どの音域でどのくらい減少しているかが分かります。

私が製品の性能を確認する場合は、騒音計と周波数計の両方で確認して、動画やブログで説明しています。
そして、ただ数値を見せるだけではなく、実験環境やどんな場所(構造)に防音施工をして出た結果なのかも分かるようにしています。
DIY用の防音製品で私のようなやり方をしてるところはどこにもありません。
何故かは、試験場で計測した結果(グラフ)よりも効果が下がって都合が悪いからです。
試験場で出た効果とはそういうもので、住宅よりも効果が大きく出る環境で試験をしています。
そのようなカラクリがあり、基本性能が低い製品でも試験場に持って行けば効果があるように見せられます。
私が扱っている防音材を試験場で計測するならば、建材メーカーや専門メーカーと比べる意味はありますが、DIY用のグッズとは比較する意味はないです。
そのくらいレベルが違いますし、そのような基本性能が低い商品がネットではたくさん販売されています。

防音製品はDIYの分野になると、あやふやな物が多いので、DIYでもきちんとした防音対策をとりたいと思うならよく調べてから商品を選ぶようにしてください。
販売価格のほとんどが店の利益で、原価が笑っちゃうほど安い物だって存在します。そんな商品を購入しても、効果は期待できません。

効果の感じ方は人により違うというのは確かなことですが、都合の悪い事を隠すために言うのと、出来るだけ正直に伝えてからでは、全く意味が違ってくると思います。

私の実験動画(効果)を見るなら、以上のようなことを含めて見ていただけると幸いです。

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