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ナンシー関の世界

我が家の本棚から発掘した本をうっすら紹介するコーナーの第4回だか第5回だか。

今回はナンシー関の世界。
40歳になる直前で亡くなっているので没後20年。私と同い年なので、存命なら還暦ですね。
もう20年もナンシー関のいない世界で僕たちは生きているのです。

ザ・ベリー・ベスト・オブ  ナンシー関の小耳にはさもう100

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朝日文庫 2003年6月30日 第1刷

長い書名ですが。
人気コラム「小耳にはさもう」から100本選んだベスト盤です。
目次にはネタになった有名人(当時)の名前が五十音順で並んでますが、今でも普通にテレビで見かける人、もう見なくなって久しい人、亡くなった人、誰だかわかんない人などそれぞれ感慨を覚えます。
プロレスファンでもあったナンシー関、国会議員になったアントニオ猪木が秘書に告発された件に触れ、猪木が永田町にプロレスを持ち込んだのは失敗だったと思う、と書いてます。
その後の猪木のあれやこれやも見続けて欲しかったと思います。
しかし、この告発事件も「そんなことあったなぁ」と思い出すだけで何があったのかは全く覚えていません。

ナンシー関消しゴム版画 “eraser art NANCY SEKI”

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メディアファクトリー 2003年10月10日初版第1刷

210mm×210mm正方形の大きな判型にこれでもかってくらい消しゴム版画が並んでます。
押した印影だけでなく、彫られた消しゴムの方の写真も載っていて、押すと白地になる部分のカッターの跡も見られます。ゴツゴツしてます。

コラムは無いのですが、版画に彫られた言葉があります。

マイケル・ジャクソン「猿と僕」
浅香光代「猿と生きる」
森繁久彌「わしゃモリシゲか」
北尾光司「スポーツ冒険家」
小林亜星「高血圧」
篠山紀信と加納典明「はい、チーズ」
ジャイアント馬場とアントニオ猪木「俺とおまえ」
石井ふく子「そうね。やっぱり長山藍子でいきましょう」
ジョージ・ブッシュ(父)「日本国首相にゲロをかけた男」

キリがないのでこのくらいで。
人生に疲れた時とかぼーっとめくってるとどこかでふふっと笑ってしまう大事な本です。

トリビュート特集*ナンシー関

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河出書房新社 2003年3月30日2刷

表紙に載ってるいろんな人たちがナンシー関について語っている本です。
リリー・フランキーと町山広美の対談のタイトル「ナンシーが今いたら…」というのは、同じような思いの人は多かったのではないでしょうか。
雑誌の対談で「ドリカムの3人はみんな美容師っぽい」と言ったら抗議が来て、その雑誌はアーティストの写真が借りられなくなったそうです。そういうとこです。
元ドリカムの人、今美容師だったら面白いけどそんなことないですよね。

ナンシー関の記憶スケッチアカデミー

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角川文庫 平成十六年四月五日三版

これは主に雑誌「通販生活」で読者から寄せられた記憶で描かれたあれこれです。
「カエル」「小便小僧」「自由の女神」「カマキリ」など。
それらの絵にナンシー先生のコメントと、最後に正解の消しゴム版画が付いてます。
お題を知らずに絵だけ見たら絶対なんだかわからない絵もたくさんあります。
この本も何か辛いことがあったら開くようにしています。笑っちゃうよ。なんだよこの小便小僧。

ナンシー関大全

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文藝春秋刊2003年7月30日 第1刷

これも傑作集的な本ですが、割と古いものや、ナンシー関年表、子供の頃からの写真など、資料的なものが載ってます。
「消しゴム版画の手順とコツ」というページもあり、消しゴム版画にチャレンジしたい人が参考にできるようになっています。すごく基本的なことしか書いてないけど。

というわけで、今回はナンシー関の本を5冊紹介しました。
パラパラページをめくってると懐かしい出来事や名前が目についてつい読んじゃう自分がいました。すっかり忘れてる人や出来事も結構ありましたが。

あ、あとこのコーナー数えたら今回で6回目でした。

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