見出し画像

10月29日、ブラームスのライトな面を聴かせてくれる、ピアノ連弾作品の数々... 素敵です。

エリック・ル・サージュとテオ・フシュヌレが弾く、ハンガリー舞曲に、16のワルツなど、ブラームスのピアノ連弾作品集。

連弾の方のシューマンの主題による変奏曲(Op.23)に、「愛のワルツ」(15番)が有名な16のワルツのオリジナル連弾版、そして、本来、歌われるワルツ集『愛の歌』と『新、愛の歌』の歌無し連弾版、さらに、オーケストラの定番レパートリー、だけれど、こちらこそがオリジナル!連弾によるハンガリー舞曲、全21曲... という2枚組、ブラームスの連弾尽くし!

ロマン主義の時代に在って、アカデミックに新古典派を標榜したブラームス、気難しいイメージがあるのだけれど... そんなブラームスが、より幅広い音楽ファンのために書いたピアノの連弾作品。つまり、録音技術が無かった時代の家庭向け音楽... となると、ブラームスの商業音楽?と言えなくもないけれど、そういうフィールドを楽しんでいるのだよね...

いつもとは雰囲気を異にして、微笑ましさすら振り撒くワルツのウキウキとした表情!野卑さを以って遊ぶハンガリー舞曲のキャッチーさ!ノリの良さ!で、オリジナルの連弾だと、そのあたり、より際立っていて... ライトな音楽だけれど、作曲家がしっかりと楽しんでるから?聴き応えが生まれる妙!いつものオーケストラとは別物の魅力がある。

というブラームスのピアノ連弾作品を弾く、ル・サージュとフシュヌレもまた楽しんでいる!両者ともに粒立ちの良いサウンドで、いい具合にそれぞれの個性を以ってやり取りし、快活にライトなブラームスを繰り出す。そこから放たれる色彩に富んだ響き!いや、フランスの2人だからこその明朗さ、効いていて、素敵です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?