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9月15日、17世紀、マスク、仮面劇、それはイリュージョン...

スイスの古楽アンサンブル、コンチェルト・シロッコが、イギリス・ルネサンスを彩ったマスク、仮面劇にスポットを当てる、"Music for the Eyes"。

調べてもあまりよくわからないジョン・ヒルトン(1575-1628)とジョン・アドソン(1587-1640)に、イギリス出身、デンマークやドイツ各地の宮廷で活躍したウィリアム・ブレイド(1560-1630)の3人の作品を軸に、マスクで用いられた舞曲やファンタジアを取り上げる、"Music for the Eyes(視線の音楽)"。

イギリスに限らずヨーロッパ中の宮廷を彩った仮面劇、マスク... 劇とは言うものの、仮面舞踏会の側面もあり、参加型イヴェントでもあり... 参加した人たちは、仮面を付けて生まれる非日常にイリュージョン(趣向を凝らした舞台装置が場を盛り上げる!)を見たか... で、そこに流れた音楽なのだけれど...

"Music for the Eyes"から聴こえてくる音楽は、多彩な楽器に彩られ、キャッチーで、耳を捉えるものばかり!イギリス・ルネサンス爛熟期の音楽の整った煌びやかさを思い起こすと、それは、とても新奇なものだったのでは?いや、奇想と言ってもいいのかもしれない... 音楽もまたイリュージョン?

そんな、マスクの雰囲気、気分を伝えてくれるコンチェルト・シロッコの演奏!ルネサンスからバロックへのうつろいを得も言えぬ味わいを以って響かせ、どこか昔を懐かしむようなトーンで包み... いや、聴き入ってしまう。で、21世紀からすればマスクの時代がイリュージョン。

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