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9月1日、シーズン開幕、明けました!おめでとうございます。ということで、瑞鳥?『火の鳥』聴いてみた!
ロイヤル・コンセルトヘボウ管の首席打楽器奏者を経て、指揮者を志した異色のマエストロ、グスターボ・ヒメノと、彼が率いるルクセンブルク・フィルの演奏で、ストラヴィンスキーのバレエ、『火の鳥』と『ミューズを率いるアポロ』。
今年は、バレエ・リュスを率いた伝説のプロデューサー、ディアギレフ(1872-1829)の生誕150年... ということで、ストラヴィンスキー(1882-1971)がバレエ・リュスの作曲家としてデビューを飾った『火の鳥』(1910)を聴いてみようかなと思い... いや、この作品でのディアギレフによる抜擢があって、ストラヴィンスキーのその後の活躍があったかと思うと、感慨深い作品... という『火の鳥』から18年、大家となり、海を越えてアメリカからの委嘱で作曲された『ミューズを率いるアポロ』(1927-28)を並べるという、普段、あまり聴かない組み合わせがおもしろかった!
ストラヴィンスキーの三大バレエに数えられる名作と、ちょっと掴み所が無いような『ミューズを率いるアポロ』(初演はワシントンだったが、同年、バレエ・リュスでも上演されている... )。この2つのバレエを並べてしまうと、後者の印象が飛んでしまいそうなのだけれど、しっかり引き立ててくるヒメノ!擬古典主義というばかりだけでなく、何とも取り澄ましたイメージのある『ミューズを率いるアポロ』、何となく印象薄め?が、改めて聴けば、洗練された響き、卒の無い展開に唸ってしまう。裏を返せば、『火の鳥』が、実に若い音楽だったことに気付かされる。
そんな『火の鳥』と『ミューズを率いるアポロ』を聴かせてくれたヒメノ+ルクセンブルク・フィル。近代音楽を得意とする彼らだけに、余裕の音楽運びが印象的... またその余裕に何とも言えない落ち着きが感じられ、20世紀音楽を象徴する鬼才の音楽が、インパクトではなく、地力の魅力を放つよう。『火の鳥』の19世紀以来の伝統に則ったロマンティックさ、存分に掘り起こし、瑞々しく物語を描き上げ、『ミューズを率いるアポロ』では、擬古典主義のスノッブさを充実のサウンドに昇華し、ストラヴィンスキーの確かな成熟っぷりをたっぷりと聴かせる。いやー、侮れないです、ヒメノ+ルクセンブルク・フィル。
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