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もっと地域に出て、海士を知ってほしい。【大人の島留学生と共に】

大人の島留学は、仕事を中心としたお試し移住制度です。大人の島留学生を受け入れてくださる事業所さん無しには成立しません。そこで、私たち大人の島留学編集部は、大人の島留学生を受け入れている事業所さんの声をお聞きしたいと思い、インタビューすることにしました!
本連載では、大人の島留学編集部が事業所の受け入れ担当者さんへ彼らの仕事の様子や受け入れてみての所感について聞いてきました。新連載「大人の島留学と共に」、始まります!

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こんにちは!
大人の島留学編集部です。
今回から、新連載「大人の島留学生と共に」が始まります。
記念すべき第1弾は、隠岐桜風舎代表の春馬清さんにお話を伺ってきました。春馬さんは隠岐桜風舎、株式会社海士や同社が運営するレストラン、売店など会社全体を広くみておられます。今回は、そんな春馬さんに大人の島留学生の仕事の様子や受け入れてみてどうだったかについてお話をお伺いします!

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お話を聞いた人:春馬清(はるま きよし)さん
島根県隠岐郡海士町出身。現在、隠岐桜風舎代表取締役。
桜風舎の社員さんに春馬さんの印象を聞いたところ「パパのような存在」と教えてくれました。

観光分野で働く大人の島留学生

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現在、隠岐桜風舎や株式会社海士を含めた海士の観光関連の事業所には、4人の大人の島留学生が在籍しています。

▼4人のお仕事の様子はこちらから!

インタビュー① 大人の島留学生を受け入れてみて

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ー今日はよろしくお願いします。まず、はじめに大人の島留学生に任せている業務について簡単に教えてください。
春馬さん:現在、大人の島留学生はレストランの厨房スタッフ、ホールスタッフ、売店のレジ、観光コンテンツの作成などの業務に従事しています。
例えば、藤田みなみちゃんは、売店とレストランに立ちながら、デザイン、クリエイティブ的なところをやっています。社員の業務分担的にデザイン関連の業務に時間を取れる人がいなかったので、そこが今までの弱みでしたが、今ではみなみちゃんがパッと作ってくれていますね。

ー会社の中で幅広く動いているんですね。大人の島留学生は2020年8月から春馬さんの下で働き始めていますが、どのような印象をお持ちですか?
春馬さん:まず、率直にいうと若い人がたくさん来ていて嬉しいです。大人の島留学の業務が終わった後も、居酒屋で彼らがアルバイトしている姿を見ると活気があるなと感じています。
あと、もう一つ、隠岐島前高校の卒業生がもう1回ちゃんと海士で働いて、現場を見ることが良いきっかけになっているんだろうなあと思うし、卒業後に海士町で就職したいという人が増えれば良いなと思います。
Iターンは今、海士町の中で結構馴染んでいるし、受け入れを柔軟にしていっている面もあるので、その点は、海士町が住みやすい土地柄なのかなと。この制度が続くにあたって、来た人が海士町を気に入ってくれたり、生活する上でもっと住みたい、ずっと生活して行きたいと思えたらいいなと海士町出身の町民の意見として思っています。

ー春馬さんから見て、この数ヶ月間の間で大人の島留学生に変化や成長が見られたことはありますか?
春馬さん:初めはアルバイトだったのが、段々と仕事になってきたという感じがあります。アルバイトは、社員とは違う「アルバイト」の空気感があると思っていて、それを時にお客様が敏感に感じとることもあると思います。最初はそんな「アルバイト」な感じでしたが、ここ最近は同じ業務に取り組んでいても「仕事」として見ているように変わってきた感じがしています。

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ー仕事で見ると言うのは、ただ単に前の業務をこなすのではなく、全体を見れていると言うことでしょうか?
春馬さん:それもそうだし、指示していないことでも気づくとかです。もちろん慣れとかもあると思うのですが、その点がこの数ヶ月で少しずつ、だいぶ変わってきたと思っています。

ー逆に、大人の島留学生が来てから会社の中で変わったことはありましたか?
春馬さん:そもそも今年は特殊な年でした。ホテルは改装中で動いていないし、観光のお客様はほぼ来ていないので、そのような環境の中でどんな効果があったかどうかと聞かれるとわからないところではありますが…。
来年度以降をどうするのかや、コロナ禍でもできるガイドについてなど、次に対しての話を一緒にできたり、手を動かしていけていけたのはよかったですね。
同じメンバーでやっているより、人が変わる方が刺激があって良いんです。メンバーが変わることで、同じような思考やルーチンになってしまうことを避けることができるので、大人の島留学生を入れるというのは良かったと思っています。
そして、20代前半、若いのでバリバリ動けるし、いち戦力として現場で働いていることが経営的に助かったということはありますね。

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インタビュー② 大人の島留学生に期待すること

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ー若い人が来ることは活気が出たり、新しい風が吹くと言われている一方で、同時に未熟ゆえ面倒を見なければいけない存在だとも思います。大人の島留学生を受け入れてからの指導、教育のようなところは行ってこられましたか?
春馬さん:なんでしょうね、レベル感だと思っています。極端なことを言えば、まず、入社して最初の頃はいちプレイヤーでしかなくて、シフトを回す人という感じで考えています。
それってさっきの、アルバイトの話ではないですけど、例えば、売店のスタッフは、基本、朝もお金持っていってレジ開けて、最後の締め作業までしてもらっていますが、そういうのは日々の積み重ねから生まれる信頼じゃないですか。それは働いている間にだんだん築いてくるものなので、まずは今ある仕事やシフトを回すことが大切になってくると思います。
また一方で、観光業って忙しい時期、暇な時期というのが極端なので暇な時期には、彼ら彼女らのやりたいことが会社全体のどこかにあればやらせてあげたいと思っています。
大人の島留学の温度感だと、「アルバイトを雇った」が入り口で、その後、本人を知るにつれて本人の適性がわかってきて、その適性をどう活かしていくかを事業所として考えていかなければならないと思っています。
新入社員を雇ったというイメージではなくて、長いアルバイトの人を雇ってる印象を抱いています。だからと言って、与えられたことをすることだけでなく何かを残したり、掴んで持って帰って欲しいと思います。

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ー大人の島留学生を受け入れる時に意識していることはありますか?
春馬さん:そんな強く意識しているというわけではないですが、うちの会社だとマルチで動ける人、どこでも柔軟にこなせるかどうかというところを見ています。レストランや売店、ホテルのオープン準備などやることが多くある中で、マルチに動いてくれる人を求めています。

ーマルチに動けるがキーワードでしょうか。最後に、これから大人の島留学をしたいという人に向けて、会社としてどのようなことを求めているのかについて教えてください。
春馬さん:いつか、島コンシェルジュのような島を案内することをしたいと思っているので、海士町をめっちゃ知るってことをして欲しいと思います。どこでもいいんだけど、来島されたお客様を畑に連れて行って大根を抜くとか、飲むのが好きだからその人をスナックに連れて行って一緒に飲むとか、お客様にとってその人の存在が海士町を知るきっかけになって欲しいと思っています。
もう1つあるのが、島に来られたお客様に接することです。島出身者がお話するのもそれはそれで面白いですが、移住した人との「実は私東京から来ました」みたいな話の中で、「なんで来たの?」という話をお客さんとできたら良いなと思っています。そうなった時には、自分が勉強しておかないと話せないので、ただ島にいるだけじゃなくて、話せるような話題を作っていくために自分から動ける、それができる人に来て欲しいなと思っています。いろんな人と接して、海士を知って、それをさらに外へ広げられる人が望ましいですね。
また、人手不足なところを助けてもらうというのは事業所としてはありがたいですが、もっと海士町っぽい面白さを知って欲しいと個人的には思っています。島留学生としてもっと面白いコンテンツを考えたら良いんじゃないでしょうか。週末、畑をみんなでやりたい人が集まってやるみたいなサークル活動、大人の島留学のコメを作るとかも面白いと思います。大人の島留学は、自分が動けばいろんなことができるので、いろいろ働きながらできることは多いんじゃないでしょうか!

ー確かに、考えるだけでもワクワクしますね。大人の島留学でできることは自分次第で広がりますね。

おわりに

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今回は、隠岐桜風舎代表の春馬さんにお話をお聞きしました。まずは、現場でしっかり経験を積むこと、そして、仕事でも暮らしでも家を出て海士をもっと知っていくことを大切にされていることがわかりました。
春馬さん、貴重なお時間を素敵なお話ありがとうございました。また、撮影にご協力いただきました株式会社海士の皆様へ深く感謝申し上げます。

(インタビュー:ロドリゲス拓海)
(文:岩見しおり)

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