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大人の島留学を支え、創る人【わたし、島で働く。】

「大人の島留学」は、島での仕事を中心としたお試し体験移住制度です。
現在、「大人の島留学では具体的にどのような仕事があるの?」というお問い合わせをたくさんいただいております。そこで、大人の島留学編集部が実際に仕事現場に行き、仕事の様子や仕事への思いをインタビューしてきました。多種多様な大人の島留学生の仕事をご紹介する企画『わたし、島で働く。』をお届けします。

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こんにちは。大人の島留学編集部です!
今回は、大人の島留学事務局スタッフとして働くロドリゲス拓海さんにインタビューを行いました。
ロドさん(愛称)は大人の島留学事務局で働く以前、約2年間隠岐国学習センターのインターンスタッフとして働いていました。そんな彼がなぜ大人の島留学に参画したのか、インターンとの違いとは何か、根掘り葉掘りお伺いしたいと思います。

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お話を聞いた人:ロドリゲス拓海さん
大学4年生(休学2年間)(取材当時)。東京都出身。高校卒業後、大学に進学。大学4年生の春学期の頭に休学し、隠岐国学習センターのインターンスタッフを2年間務める。大学6年目の2020年10月から大人の島留学生として、大人の島留学事務局スタッフとして働き始める。

1.ロドリゲスさんのお仕事

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ー今日はよろしくお願いします〜!助っ人インタビュアーの藤原麻希です。まず、ロドさんはどこの所属で、どんなお仕事をしてますか?
ロド:大人の島留学の運営事務局の一人として、大人の島留学全体のサポートをしたりとか、大人の島留学の全体に関わる広報とか、今いる大人の島留学生のサポートとか、基本的に役場がやっている仕事のお手伝いやサポートが基本的なお仕事です。

(大人の島留学の広報も行います)

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(大人の島留学シェアハウスの整備のため行った空き家掃除の様子)

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(月に1回行う大人の島留学研修の内容の設計も行っています。)

2.インタビュー① 教育魅力化から大人の島留学へ

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ーそもそも、大人の島留学に参画するきっかけはなんでしたか?
ロド:元々、島に来たのが3年前の4月で、その時は2年間隠岐国学習センター(隠岐島前高校の下にある公立の学習塾)で、高校生を相手にお勉強を教えたりとか、高校生の例えば進路とか、キャリアをどういう風に築いていくのかに対して、今できることを作る 、キャリア教育的なことを行っていました。2年間いましたが、大学を休学して来ていたので、去年(2020年)の3月には島を離れる予定だったんですけど、ちょうど島を離れるタイミングがコロナの感染拡大していた時期でした。しかも、大学が1ヶ月休校することが決まり、授業もオンラインに変更になったんです。東京帰ってもやりたいことが思うようにできないなあと思い、だったらもうちょっと島にいたいなあと考えていました。
ちょうどその時、インターン時代からバイトをしていた旅館にしばらく居ていいと言われていたので、2020年4月から8月まで旅館の一室で居候生活をしていました。
7月頃、旅館でお手伝いをしている時に、役場の人や、大人の島留学第1号のかんちゃん(小林冠太)と初めて出会って、大人の島留学を知りました。居候中は稼ぎがないので、島でお金を稼ぐ方法を探さないとなって考えていた時に、お給料をもらいながら島で働けるのは魅力的でした。
それに、今までは島の教育にがっつり関わっていましたが、教育以外にも島全体を味わいたいと思い、大人の島留学ならそれが叶えられると考えました。8月の初めに一度、東京に戻って1ヶ月ちょっと過ごしたのち、大人の島留学にチャレンジしたいと思って、10月から再び来島しました。

ーその時から、大人の島留学のサポート業務をやりたいと思っていたのですか?
ロド:当初はサポートしたいという気持ちはなくて、なんでも前向きにやりたいと思っていました。「こういうことがしたい」とかはなく、2年間居心地が良かったから、何しても楽しめるという自信があったし、それ以上に自分のできることでこの島に恩返しをしたいという思いがあったので、必要とされている場所ならなんでもしていきたいという気持ちでした。

あ、でも、なんか、島留学生のサポートというか、元々インターンをしていた身からして、結構僕は気にはなっていることがあって。僕の経験からも、島にポーンときて、働いていると、「何をしにきたんだろう、なんのための時間だろう」って思うことがあるんですよ。大人の島留学が始まる前も、いろんなプログラムで大学生が島に来て、滞在する、短期間働くみたいなものがありました。それを見ていて、もっと満足度を高めるサポートが必要だろうなって感じてて、そういう観点を大人の島留学は忘れないでほしいなと思っていました。

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ーどんな場面でそう思いますか?
ロド:若い人は覚えも良くて良く働ける、即戦力として歓迎されるけど、当然人手の足りないところに配属されると、毎日しんどくて心身をすり減らすことがあると思います。せっかく島に来たのに何してんだろうって。確かに、そういう経験から得られることもあるけど、「その経験と自分のやりたいこととを、どう紐づけていくか」みたいな踏み込んだサポートが、全然されていないなと思っていました。結局、大人の都合で翻弄されてしまうというのは、意志を持ってきた若い人に対して失礼だと思うし、「結局それって島のためになっているの?」という疑問も浮かびます。島を好きになってもらい、また戻ってきやすい環境をつくらないと意味がないじゃないですか。僕はたまたまインターン先が教育分野ってのも関係してて、その点面倒を見ていただいていました。ですが、これを偶然ラッキーと捉えたくないです。だからこそ、大人の島留学ではそこをすごく意識しています。

3.インタビュー② 島の未来を考えて走る

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ーここからはロドさん自身のことについてお伺いします。学習センターのインターンから、大人の島留学事務局として働く今で変化はありますか?
ロド:インターンを2年間していたので、目新しい変化というのは他の島留学生と比べるとないですけど、僕の中で新鮮だったことは、やっぱりこんだけ若い人と一緒に、同じ組織というか共通項を持って仕事するということじゃないでしょうか。今までの2年間は島全体を見ても僕と同世代は数人しかいませんでした。それが、いきなり20人近く現れたことは衝撃でした。こうなんていうのか、年が近いし、新鮮なエネルギーが湧いてきて頑張ろうという気になれます。

また、学習センターでインターンをしている時は、自分がどう変わりたいのか、自分に何ができるのか、が知りたくて来ていたので、矢印は自分に向いました。その中で島の教育とか、今いる島の子ども達について考えていました。でも、インターンを経て、働くということに対して、意識が変わっていき、誰かの持つ想いをちゃんと繋ぐこと、紡ぐことが仕事だなって思うようになりました。それができて、やっと自分のやりたいことができたり、自分の大切にしたいものが完成されていくっていう感覚を2年間で得ました。
その意識を持って仕事をしていると、人との関わりを大事にしようという気持ちになっていきます。今までは、「自分が楽しく感じているかかどうか」が凄く大事だったけど、今、空き家清掃をしている時も「ここにいる人はこういう思いで暮らしていたのか」とか「ここをきれいにすると近所の人どう思うのかな」と考えたりして、昔では考えられないことなので、変化しているなあと思います。

事務局メンバーとして大人の島留学全体に関わり始めてからは、大人の島留学をやる意味とか大人の島留学をこれからも続けていくことの意義みたいなものを感じるようになってきました。教育魅力化のインターン2年間の経験や価値観がすごくリンクしてきて、大人の島留学っていうものが最終的には人を育て、人の流れをつくるというビジョンにすごく共感できます。
卒業生が意志をもって島に帰ってきて、島で働くって未来を教育魅力化は目指しているのですが、まさに大人の島留学じゃないですか!
大人の島留学をサポートすることで、今までいた教育魅力化の理想を新たな形で展開できるなあと感じたので僕にとってはすごく意味のあることだと思っています。そこに気づけたというか、そこを意識して働けるようになったていうのは自分にとって大きな変化です。
もちろん、今、まだまだ道半ば、いやスタートしたばかりです。ただ大きなビジョンを意識しつつ、目下大人の島留学生のサポートを大切にする、そんな大きな渦を描くように、大人の島留学を良くしていきたいです。

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ー最後に恒例の質問をします…!ロドさんにとって島で働くこととはどういうことですか?
ロド:すごく思うのは、島だからどうこうっていう考え方は幅を狭めるという気がして、「島で働く」というのは僕の中ではどうでもいいなあと思っています。島で働いているんだけど、場所関係なく目の前にいる人をどう大事にできるかっていうのが島で働くことかなと思っています。目の前の人と楽しい思い出や瞬間を作っていくことが働く上で大事だし、それがしやすいところが島、それを実感するスピードがあるのが島だって話じゃないかと思います。
島で働くというと、島以外で働くこととの対立関係を産んでしまうような気がして、そうじゃなくて、島に固執しない、島だからどうこうっていう言い訳はしたく無いって強く思います。
僕は、島で働くときに、「島だから〇〇」という意識は根本ではしないです。ご近所付き合いとか、要所要所で意識はしますが、根本を考えたら、お互いが気持ちよく過ごせるように意識することが近所付き合いで大事なことじゃないですか。この場合の「島だから」というのは、お互いが不快な思いをしないための、土地ならではの作法や気づかいって意味です。一種のコミュニケーションツールとして捉えることは、人と関わる上で必要な意識です。ただ、一人間、一個人としてどう付き合うかという場面では、「島だから」というのは関係ないと思っています。きっと島で働く時もそれは同じで、そこを見失ってはいけないんじゃないかなと思っています。

4.おわりに

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今回は、学習センターインターン生だった時の知見を生かして大人の島留学運営のサポート業務に携わるロドリゲス拓海さんにお話をお伺いしました。事務局スタッフとして、大人の島留学制度を良くしていきたいという思いを持って高い視座で運営に取り組んでいることが伝われば幸いです。
ロドさん、貴重なお時間と素敵なお話ありがとうございました!

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