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大好きな地元で少し大人になりました【わたし、島で働く。】

「大人の島留学」は、島での仕事を中心としたお試し体験移住制度です。
現在、「大人の島留学では具体的にどのような仕事があるの?」というお問い合わせをたくさんいただいております。そこで、大人の島留学編集部が実際に仕事現場に行き、仕事の様子や仕事への思いをインタビューしてきました。多種多様な大人の島留学生の仕事をご紹介する企画『わたし、島で働く。』をお届けします。

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 こんにちは。大人の島留学編集部です!
 今回は、大人の島留学生第1号として、昨年7月から海士町役場人づくり特命担当課に配属された小林冠太さんにインタビューしました。
 現在、島前3島はミクロネシア連邦のオリンピック・パラリンピック東京2020大会のホストタウンに登録されています。小林さんは、隠岐島間の結びつきをより強くしたいという思いからこのホストタウン事業に携わっています。
 小林さんは、西ノ島町出身の大学4年生です。大学最後の年、まちづくりを実践的に学ぶ期間にするために愛する地元・隠岐島前に帰ってきました。
大人の島留学生として、地元島前で働く小林さんの仕事や地域への思いをたっぷりお伺いしました。

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お話を聞いた人:小林冠太(こばやしかんた)さん。
大学4年生(取材当時)。隠岐郡西ノ島町出身。隠岐島前高校卒業後、まちづくりを学ぶため京都の大学に進学。大人の島留学生第1号として、2020年7月から隠岐郡海士町にて体験移住をスタート。

1.小林さんのお仕事

 まず、小林さんのお仕事についてご紹介します。
小林さんは、海士町役場人づくり特命担当課にて、オリンピック・パラリンピック東京2020大会のホストタウン事業に携わっています。
 小林さんの具体的な仕事内容は、島前地域にオリンピアンやプロスポーツ選手を呼んだ交流事業の企画や事前準備から運営まで、多岐にわたる業務のトータルサポートです。準備期間では、1、2ヶ月前から島前地域や協力企業の担当職員との打ち合わせはもちろん、日程・会場等の調整といった全般的なロジ調整も担当します。また、補助金申請業務、出張にかかる決済手続きなど雑務も行います。
 さらに、イベント当日では、来島者様のアテンドやサポートを行います。海士町の説明をしながら送迎を行ったり、交流イベントの会場準備したり、時には取材陣の方々へ対応することも。
 小林さんは、交流イベントをはじめとするホストタウン事業が成功するように先輩職員と協同して全般的なサポート業務に従事しています。

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2.インタビュー① 変化を楽しむこと

ー小林さん、今日はよろしくお願いします!
では、まずはじめに、大人の島留学をするきっかけについて教えてください。

小林:2020年初旬に後輩に連れられて、近畿海士後鳥羽会(※)の集まりに参加したのが元々のきっかけです。
そのころは、大学3年生までに卒業要件を満たす単位を取り終えていたので、残りの1年間をどう過ごすか考えていた時期でした。そんな時にタイミングよく後鳥羽会があり、「海士町に来たらいいじゃん」とお誘いを受けました。「考えときます。」でその日は帰ったんですけど、海士町の人とかかわるの楽しかったな、また会いたいなと思っていました。
その後、2月下旬に松江の家督会(島前高校の卒業生会)に誘われて、そこで役場職員さんとお話をして、海士町に行くことを決めました。そして、具体的な話をオンラインでしました。その時に「大人の島留学」と「実践でまちづくりを学びたい」という自分の思いが合致したので、役場でお仕事をさせてもらうことで話が決まりました。

※1海士後鳥羽会・・・海士町の市町村人会のことを指します。関西だけでなく、関東や松江など全国各地に会があります。

ー丁寧にお話を進めていく中で、決まったんですね。小林さんは大人の島留学を始めたころからホストタウン事業に携わっていたのですか?
小林:最初は、シェアハウスの清掃から始まりました。大人の島留学生の生活拠点づくりということで始まったものです。孤独な作業だったので、通りがかりの人に挨拶すると、「いつも頑張っとってえらいねぇ〜」と声をかけていただくこともありました。他にも、家督会(隠岐島前高の卒業生会)や福井小学校の見守り隊など様々な仕事のお手伝いもしていました。
仕事を始めて1ヶ月過ぎたあたりから、「地元である西ノ島や島前のためになることがやりたい・自分の周りの人が笑顔になるようなことがやりたい」と考えていた時に、「ホストタウン事業で、オリンピアンが来るから手伝ってみない?」と先輩職員さんからお声がけいただきました。自分に何ができるか正直不安でしたが、とにかくやってみよう!と思い、携わることになりました。
イベント後、島前や隠岐の人が喜ぶ顔が直接見える仕事であることに魅力を感じ、海士町に限らず活動ができるホストタウン事業に専念することにしました。
自分は西ノ島出身ですが、島前高生として海士町にいた過去を持つので、島前3島内の潤滑剤になれたら良いなと思っています。また、先輩職員さんもみなさん面白くて、凄い方達ばかりなのでこの人たちから奪えるもの、学べることがあると思って、今の仕事にしました。

ーそれで、今の仕事になったんですね。私(インタビュアー)は、ホストタウン事業に取り組み始めてから「かんちゃん(小林さんの愛称)変わったな」と感じています。前半の自分自身と比べて、どんな変化がありましたか?
小林:変化を大事に、変化を楽しめています。業務の中で、急に変更が生じることは何回もあって、その度に資料の作り直しや訂正の電話をしたりしていました。そういう時、コロナのせいだとか誰々のせいだとか言ってぐちぐち言うんじゃなくて、立ち止まって「この方向性の方がきっとみんなが笑顔になるな」と思うことで、気持ちを切り替えて、やる気を出せるようになりました。人生ってずっと一定じゃなくて波があることや、下火の時がチャンスだなって思えるようになりました。

ーその変化のきっかけはあったんですか?
小林:「変化を楽しむ」ということは、大人の島留学が始まった当初から役場職員さんからよく聞かされていました。それが自分の中で種を植えられたような感覚で、その後実際にホストタウン事業に取り組む中で、様々な成功体験やトラブルを経験し、実感として理解できるようになりました。
 また、ホストタウン事業やシェアハウスでの暮らしを通して、時には自分の非を認めて反省すること、自分を正当化し続けても尖っていく一方だから時には丸くならないといけないことも学びました。

ー問題だけでなく、身の回りに起こる様々な出来事に対する多様な向き合い方や、ポジティブな受け身が取れるようになったんですね。

3.インタビュー② ただ、島が好き

ーここからは、小林さん自身の思いを中心にお伺いしたいと思います。今、仕事をしていて、小林さん自身を動かしているものはなんでしょうか?
小林:いろんな人の声、島の人の声が自分のモチベーションになっています。「頑張っとんなあ」って西ノ島の実家に、声が集まって来るみたいです。海士町の広報や新聞に載ったことで話題にしてくれているみたいで、嬉しいなと思います。親も喜んでいますし。
お叱りを受けることももちろんありますが(笑)地域の方が僕のことを見てくれていると思うと、「よし、頑張ろう!」と思います。

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ー小林さんはここが地元ですもんね。少し話は変わって、地元出身の小林さんからは、来島するみんなに島前を好きになってほしいという気持ちが伝わってきます。他の大人の島留学生と比べても、この視点は小林さんだからこそだと思います。
小林:はい、せっかくきてくれたんだったら、島を好きになってほしいですね。自分も知らない間に地元を好きになっていました。大人の島留学に来た人にも、いろいろあるとは思いますが、島は自分には合わないって思って帰ってほしくないです。
小さな島(海士町の人口は約2,200人)なので、いい意味でも悪い意味でも、何事も全部受け止めないといけないところがあると思います。都会だと、サッとその関係性から抜けることができるけど、ここでは関わらないといけない。関係性はバンッと断ち切ることはできないですし…

ー「島だからこそ」良いことも問題も起きることがありますね。それに関連して、最後に恒例の質問をさせてください。小林さんにとって「島で」働くとはどういうことでしょうか。
小林:言葉にするのが難しいですが、どんなことがあっても島を大切にしたいという思いは変わらないということです。自分の大事なものや好きなものって、大事にするのって当たり前じゃないですか。自分は、生まれ育った島が好きだし、大切だから、そこで大事にするのって当たり前なことだと思っています。なので、島で働いて嫌なことがあっても島を嫌いになることは絶対ないです。

ーなるほど。仮に、逆に都市部で働いたときに、小林さんにとっての「働く」はどうなると思いますか?
小林:都市部での「働く」は、自分を成長させたり、生活を維持するための「ツール」として考えています。でも、今、島にいる理由は「何かのため」とか、「誰かのため」に島におろうっていう考えはあんまりないです。自分にとって島は手段じゃなくて、ただただ島が好きだから島にいます。

ー「ただ島が好きだから、島にいる。」というのは根本的かつ核心をついている考えだなと思います…ハッとさせられました。

4.おわりに

 今回は、ホストタウン事業を通して、オリンピックや地元を盛り上げたい思いに溢れる小林さんにお話をお伺いしました。地元出身の小林さんが、今までに彼の中にはなかった「島で働く」という視点や経験から、様々な出来事を通して成長している姿が伝わったら幸いです。
 小林さん、貴重なお時間と素敵なお話ありがとうございました!

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