コフキコガネ

7月の中旬でした。日が暮れはじめた町を歩いていたら、虫のはね音が聞こえてきました。夏にはよくあることです。ただ、地面から聞こえてきたので少し気になりました。目が暗さになれてきて、コフキコガネが地面をうろうろしているのを見つけました。

一瞬はねを広げました。すぐにやめてぐるぐる歩いていました。よく動いているけれど、もしかしたら弱っているのかもしれません。日が暮れはじめて、昼よりは風がましですが、舗装された地面をさわるとまだ温度が高いです。それに地面にいたらつぶされてしまうかもしれないので、近くの街路樹につかまらせました。

信号機や街灯のあかりに集まって、ここにきたのでしょう。この辺りにはお寺や神社の林が残っているし、庭木のある住宅が多いです。夕方や夜には、あかりの下でよくみつかります。


コフキコガネは3センチくらいのコガネムシです。どんぐりに似た色をしていてうぶ毛があります。まるくて黒い目で、なごませるような見ためをしています。コナラやクヌギなど、どんぐりの葉を食べるそうです。それ以外にも多くの葉を食べるようですが、明確にはわかりません。

本州や九州など日本の広い範囲で見られるそうです。ただ、低地やその周辺にいるそうで、あまり山奥までいかないみたいです。

街の中から森が減って、郊外でも野の手入れがされなくなっていき、生活の場が減っているそうです。ただうちの近所に場合は、大きな寺や神社があって、庭に木を植えている家も多いので、変わらずに見かける虫です。

夏の夜は街灯に虫が集まりますが、コフキコガネもいます。家の玄関や、マンションの階段などで、夜のうちに明かりに集まって、朝になってもまだいるコフキコガネと出会ったことはないでしょうか?


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