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均衡が保てる距離というものがある。
離れるとつまらないのに、近づきすぎると息がつまる。そういう長短のバランスがほどよい距離というものが。
視野に入るが気にはならない近さだと、心なしか寛容になれる気がする。金属の球体になって磁力で宙に浮かされたような、目には見えぬが、不思議で心地よいどこかあたたかみを感じるものに包まれてる感じがするからだと思う。
優しくされれば、優しくあれる。
そんな感じ。
均衡を破ってはいけない。
そのことを経験則が教えてくれる。
許容内の距離を破って懐に飛び込むと。
ほら、温厚そうに見えたヤツだって。
っなことになってしまう。
距離を保つ。
心得ておきたい大人のたしなみ。
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