見出し画像

汗を流して働け、詐欺師諸君。

 やれカード決済の不具合だ、未払いあるぞ、還付金ほしかないか? 果てはメールを乗っ取ったぜ、このままでは社会の生命線が断たれるぞ、それが嫌なら金を出せと脅してくる汚物以下の見下げたやり口。はたまたちゃっかりIDとパスワードを盗み取ってやろう、あわよくが架空の請求にうっかり振り込み狙う、下衆な詐欺メールがここ最近増加傾向にあるように思えてならない。

 そんな軽薄な罠に軽率にはまってなるものか。汗水垂らして稼いだお金、間違っても横取りされてなるものか。かくなるうえはこっちにも覚悟がある。下手な鉄砲数撃って当てようとする魂胆に、真っ向から対抗してやろうじゃないの。狙われる我々は、圧倒的多数だってことをあちらさんはわかっちゃいない。ちまちま嘘メールを出してくる犯人に、多勢に無勢で立ち向かってやろうじゃないの。
 なあに、炎上の仕組みを利用して仲間を増殖し、いっせいに嘘のIDとパスワードを送り返そうってわけなのさ。つまり、その振り込み依頼に空振りの回答で応えます作戦。

 これをやられたら、あちらさんはたまらない。なんたって土砂降りの如く押し寄せるレスポンス、こんなことされたら詐欺師の面々、てんやわんやの大騒ぎ。返信内容の真偽確認に、いちいちサイトを開いてID、パスエアードを打ち込まなきゃならないんだもの。それも、打ち込めど打ち込めど、あれも嘘、これも嘘の大嵐。無駄な仕事ばかりが山積していく。彼らの暮らし、楽になるどころかますます苦しくなっていく。これが一日で終わればいいよ。でも執拗に届く虚の申告は丸一日を過ぎてもいっこうに止みはせぬ。来る日も無駄足のオンパレード……となれば、いい加減嫌になってしまうこと必至。
 それでもこちらはしつこいよ。足を洗うその日まで、浄化の対抗メールを送り続けちゃう。

 炎上さながらの対抗メールは1万通や2万通じゃ効かないよ。大量の情報は処理に窮し、近い未来にお手上げになることが目に見えている。疲弊は過労に姿を変えて、いよいよ悟る時期が訪れる。

 ああ、こんなことならまっとうに働いておけばよかった、と。

 さあ、それでもまだ続けるか、その詐欺メール。


 お金ってのは、あんたがたが考えてるほど簡単に稼げるものではないんだよ。

 働け、働け、詐欺師も心を入れ替えてまともに働け。それがお金に与るいちばんの近道だってことを思い知るがいい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?