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奔放人への卑屈と羨望。

 人の目を気にせず生きるって、なんて素敵なんだろう。

 はじかれず、陰口もシャットアウトし、悠々と我が道に身を委ね、満足を深淵まで舐め尽くす……。

 私を絡め取っていたものは他人の目だったんだね。私を怯えさせていたのは、いつモノを言うかわからぬ、手のひらで口を塞ぐフリをした人の目の、好き勝手に発信する奔放すぎる洞察だったんだね。

 モラルの確かな確立は、呪縛ルールの遂行者より、よっぽど頼り甲斐がある。そんな稀有な精神の独立者に非難の目を向けるのはお門違いで笑止千万、甚だの勘違い。本来なら賞賛すべきことなのに。

 本当は、もうほとんどの人が薄々感じ取っている真理だってこともわかってる。でも、まわりの誰もが踏み出そうとしないから、遠くで煌めく稀有な奔放人を羨んでしまっているんだね。

 みんな、肩から力をするりと抜いて、楽になっちゃえばいいのにね。


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