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気まぐれ雲は猫のように。

 うだる夏は人もペットも苦手なようで、夏に元気なセミたちに主役の座を譲ってきたけれど、そろそろ灼熱さまの息も上がってきたようで、このごろ気温はいい感じ。
 カキンと地を刺すお日様も、涼に誘われ表に飛び出した生き物たちにその行手を阻まれはじめた。気まぐれ雲が大手を振って大空を駆けまわってる。
 
 切っ先鋭い爪を持つその気まぐれ雲は悪戯にあっちをつついたり、こっちをつついたり。おかげで穴の空いた雨雲が、局地に豪雨をもたらした。
 
 雲は猫 忘れた頃に爪を出し シャアと降らせる泪雨 行く夏送り ひと雨ごとに秋を手招く

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