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ラブレターを描く。

代述屋の書く文章に、恋をした。

代術屋の書く文章は、宇宙のチリを吸い寄せるみたいに人心を飲み込んでいく。

術中にはまったら最後、気がつけば恋に陥ち、、、。

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ラブレターを描いた。

文章ではなくイラストで。

手書きの文字を便箋に走らせて、封筒に入れて封をして、切手を貼ってポスティング。今の時代、もはやアナログのラブレターなどどれだけの意味があるだろう。

手紙が着くまで恋い焦がれ、恋の成就と墜落炎上とのはざまに揺れて、返事が来るか来ないか、それすら定かでないのに、来たとしても封を切り、綴られたものに息を殺して、はやる気持ちをぐっと堪えて、読む、読み終えるまで生きた心地はしない。読み終えて、悪い知らせだったら、もう生きてはいけない。

こちら側から伸ばした手は、握り返されているのか? はたまたサヨナラと手をふっているのか?

アイコンが語り、ポスティングした瞬間に相手に届くデジタル・ラブレターに、これほどのやきもきはない。時代は、感情の使い方をも合理化してしまった。

絵に描いたラブレター。
かつてのアナログ・ラブレターが手間暇かけて創り上げられたのを模して、時間をかけて「愛」をたくさん書き入れてみた。

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