彼女、なにやら一大事。

　初瑠さんとこの娘さん、昨今なにやら一大事。あるべきはずのものがある日ないことに気がついた。男の子じゃないから、アレじゃない。飼い猫だから、ソレでもない。
　猫の犬歯というなんだかややこしいものが、あるべき場所から１本欠けていることに気がついた。
　正しい咀嚼は健康の常備薬。それがままならない状況に陥ったのではないかと心配の親心。
　こいつは他猫▼事ではない一大事。せめて安心の一手を絵の内に。
　専門家による安堵の一撃受けてしまえばこっちのものなはずだから、さっそく先生に診てもらうの図。
「心配いらん、注射はせん」
　Nyaおん。
「バランスよくないの。じゃ、シンメトリーにしておくか」
　Noおん。そいつは結構です。

　……。

　何はともあれ、１日でも早く「不安よ、不安よ、飛んでいけ〜」のエールを送らせていただきます。

【あ、抜くのはやめてください。
別に左右対象に揃っていなくても問題ありません。
やれるものならやってみろな覚悟です。
全力で抵抗します。】