明日への扉。
日めくりは、意味の具象。一枚めくるごとに、明日への扉を開いてる。
心の日めくり、開けられないこともある。明日へ希望をつなげなかったり、思い出に絡め取られていたり、死んでしまったりすると、明日への扉は開かない。
友を失くしたり、家族を盗られたり、先立たれたり。
それらきつい時間は、明日への扉を重くする。ドアノブ回す手に、ちっとも力が入らなくなる。
明日への扉が開かないのは、もしかしたら誰かの思し召しかもしれないよ。守護の庇護、扉の影に潜む邪悪から、アナタを守ろうとしているのかもしれないよ。
明日への扉が霞んで消えたら、なくなったと思っちゃいけないよ。なくなったわけじゃない。ただ、開くべき扉を見失っただけなんだ。見当たらなければ、きつく目を閉じ、その暗闇に、控えめペロリと佇むシール剥がしのベロを探してごらん。
爪先たててそいつをめくれば、たちまち光が溢れ出て、その身を包んでくれるかもしれないよ。
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