我が独書スタイル。
味がしみにくい食材を漬物にするみたいに、出来の悪い頭では物語に入り込むのに時間がかかる。末節にまで物語の液体が浸透して初めて描画世界に入り込めるタチのせいで、読み始めは骨が折れる。
我が読書スタイルは、噛み砕くように読んで掌握する亀の歩みの読掌で始まり、波に乗ってきてやっと読走できるようになり、こんなだから読書スタイルは独書なんである。
上下巻の上巻、ポキポキ骨を折りながら初期段階を経てやっと読走状態に入った。すぐ横で下巻が目ならぬページを閉じて、出番が来るのをじっと待っている。
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