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研修医が身につけるべきスキルとお勧め参考書

先日、医師国家試験が終わった。
自分が受けたのは2日間になった最初の年だったが、
3日間だと集中力がもたなかったからよかった!
と思うのと同時に
必修1日目で8割を割ってしまい、
あと1日で挽回しないといけないという絶望感の中、
2日目を受けた記憶がある。

ええ、私、医師としては本当に出来が悪く、
学生時代は追試常連だった。
なんとかストレートで卒業することはできたが…

もうあれから6年が過ぎ、
とうとう内科専門医になった。
時が過ぎるのはあっという間だ。

今日はこれから研修医になる先生たちに、
研修医を終えた立私から、
研修医時代に磨くべきスキルについて
臨床能力以外の観点でお伝えしたい。

後半では、私が研修医時代〜現在までお世話になっている参考書も紹介する。

研修医時代に磨くべきスキル

私自身は、
研修医時代に磨くべき一番大事なスキルは
この人のためなら力になりたいと思わせるスキル
だと思う。
言い換えるならば、自分の周りに味方を増やすスキルといったところか。

正直やることは当たり前のことなのだけど、
意外とできない人が医者には多いので、
これを心がけることで、
人にものを頼みやすくなるし、
自分の評判もよくなる。

それは、仕事を頼まれた際の受け方だ。

対医師で行くとコンサルトが多いと思う。

妙に相談しにくい先生、いないだろうか?
逆にこの先生なら頼みやすい!って先生も。

この、「頼みやすい」先生になるのが大事。

これ、別になんでもかんでも仕事を受けろというわけではない。
あくまでも自分のdutyの中で受ける時の話。
(もちろん余裕があれば引き受ければよいが)

あくまでも「受け方」の話だ。

仕事を依頼した時に「もちろん!」と二つ返事でポジティブな返答をする先生は評判が良い先生が多い。

断る場合でも、
「今日当番じゃないんで」
だけで電話を切るのではなく、
「コンサルありがとうございます。申し訳ないのですが、今日は当番じゃないので当番に引継ぎさせていただきますね」
というだけで全然違う。

これが何の役に立つのかって?

逆の立場で考えてほしい。
いつも快く相談(コンサルト)を受けてくれる先生と
受けてくれるけど、なんだか嫌な感じの先生から
自分に相談が来た場合。
どちらの方がポジティブに仕事を受けられるか。

こういうポジティブな印象を相手に与えることで
自分の味方を院内に増やすとかなり仕事がしやすい。

研修医の先生の場合は自分がコンサルトされることはないものの、いろんな仕事を上級医から頼まれる。
その際に、ぜひ快く受けてほしい。
(心の中でめんどくさいと思っても態度に出さない)

なんなら、先回りして「やっときました!」とか言われると(特に退院時サマリ笑)めちゃくちゃ嬉しいし、この子の頼みや相談は親身になって聞いてあげようという気持ちになる(たぶんみんな深層心理としてあると思う)
気が利く」医者になってほしい。

研修医の先生の場合、
能力が高くて一目おかれる子もいるにはいるが、
上級医は研修医の能力についてさして期待してない。

それよりもやはり普段の態度だったり、
人間関係を作るのがうまい子の方が、
最終的には「いい医者」になっていく(気がする)

医者はどんなに優れていても全ての疾患を一人で完結することはできない、つまり誰かしらの助けは必ず必要なので、頼り上手になると仕事も円滑に進む。

ぜひ、病まない程度に頑張ってほしい!

オススメの参考書

私が研修医なりたて(もしくはなる前に)購入してお世話になった参考書を載せておく。
参考書の買い方のオススメとしては、辞書系は電子書籍で、読み物系は電子書籍に抵抗がある人なら書籍で買うのをオススメする。

電子書籍はM2 plus医書.jpが人気。
どちらかでしか扱っていない教科書もある。

まず、電子書籍で買え!というもの。

今日の治療薬

これは必須。
私たちも適宜updateしている。
薬を調べるときにかなり使うので、
買って損なし。

当直医マニュアル

初めて当直に出るときは本当に怖かった。
お守り代わりに持っておくと、救急車が来るまでの間に自分で診療の流れを意識できるしオススメ。

サンフォード感染症治療ガイド

感染症はかなりの数を見ることになるので、
ぜひ使ってほしい一冊。
世界的なバイブルで上級医の大多数が持っている。

感染症診療の手引き

これは調べ物系だが、かなり薄いポケットサイズなので書籍で買ってよいやつ。
サンフォードの抗菌薬が海外の投与量なのに対して、こちらは日本の量投与量に合わせてあった(はず)
安いし、わかりやすく使いやすい。
私はサンフォードと比較しながら使ってる。

総合内科病棟マニュアル

私は元々改定前のを購入したのだけど、現在もよくお世話になってる。
(赤の方は新しくなったやつも購入)
病棟業務の基礎から診療まで幅広くカバーされていて、病棟でかなりお世話になる一冊。

ジェネラリストのための内科外来マニュアル

こちらは主にwalk inの患者さんを診るときに主訴別に調べられるので便利。

次に読み物系。

「型」が身につくカルテの書き方

カルテって何書いたらいいんだろう?
自分が国試終わって真っ先に読んだ本がこちら。
カルテの書き方がわかりやすくレクチャーされていて、最初はこのテキストを見ながらカルテを書いていた記憶が…

ねじ子のヒミツ手技 1st Lesson

これ、チョーオススメ。
看護師さん向けの本なんだけど、ルートとか採血のやり方がめっちゃ詳しく書いてあるから初期研修医の最初の時に読むと流れがかなりわかる。

救急外来 ただいま診断中!

これも人気のある本。
わかりやすいけど、読み物なので、私は当直の後に復習として読んでた。

内科レジデントの鉄則 第4版

これは研修医必携。
私の時は第3版だったが新しくなったよう!
研修医中にここに書かれている内容はマスターしたい。

レジデントのための これだけ心電図

私が研修医になるときに上の先生には心電図の本はとりあえずこれ読んどけばokと勧められた一冊。
わかりやすいし、大事なところはしっかり押さえられるので最初の一冊としてはよいと思う。

糖尿病内科を回る際にオススメできる本

これは自分の専門から初期研修医の先生に是非読んでほしい、わかりやすい本。
もし糖尿病内科を回ることがあれば、、、ぜひ!

糖尿病治療ガイド

安いし、わかりやすく、糖尿病内科をローテするならぜひ読んでもらいたい。
分厚くなくてすぐ読めるし、大枠を理解できる。
糖尿病内科志望じゃない方にもおすすめ。

ここが知りたい!糖尿病診療ハンドブックVer.5

これは糖尿病専門にしている先生以外にもわかりやすく書かれている本。自分が研修医の時もお世話になったし、そこから改訂を重ねてかなり分厚くなってきている。読み物としてかなり勉強になるので、これは糖尿病内科志望の子はぜひ読んでほしいかな。

レジデントのための 糖尿病・代謝・内分泌内科 ポケットブック 第2版

こちらは糖尿病内科志望以外の方にもおすすめ。
内分泌のこともまとまってて、読みやすい。
ポケットにも入るし、ローテする際にあるとかなり便利。

まとめ

研修医に身に着けておくべきスキルとオススメ参考書について書いたが、少しでもみなさんの参考になれば幸いだ。

次回は特におしゃれに気を配りたい女子向けに
私のオススメスクラブもnoteで紹介したいと思う。

それでは!

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