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憎いけど素敵なあの人。

娘が芸能人を好きになると引くほど好きになるから誰が何をしてもその芸能人に勝てなくなる。

娘がずっと好きだったヘソン。
私の友達が私をファンにする為に送って来たDVDを親子で観てたら娘が釣れてしまった。
小3でヘソンに恋に落ちた娘は韓国でのライブに行くのを夢見ながら韓国語までベラベラに成長。
最早認めるしかない存在。
色々買ってあげて、色々連れてってあげて韓国のライブにも連れてった。
でもね、母に感謝ナシ。
感謝の行先はいつでもヘソンのみ。
本当に非常識な子供。失礼しちゃう。
そんなあれやこれをいくつも積み重ねた後、娘の中でヘソンは神様になった。…らしい。
そしてある日突然やって来た〚じろう〛が推しポジションに収まった。


でもね、相手が誰であろうと母はやっぱり協力する。
バカな親なんです。

〚じろうちゃん〛として我が家で人気者だったから勝手に身近に感じたりして。
単独のチケットを8枚も持っておきながら初日が取れないと泣いてるのを見れば探し回りますよ。
手が開けばチェックして見つけて買いましたよ。
お小遣いもあげたりしてさ。

結果は予想通り…
「じろう最高」「じろう天才」「じろうありがとう」「じろう好き」
行ける感謝より存在への感謝。
本当に非常識な子供。なんなのかしら。

手柄横取りされてたまに死ぬほど憎くなるけれど
私には出来ない事が出来るのが〚じろう〛。


今年の6月に手術入院した娘。
じろうちゃんを沢山持って入院したんです。

コロナで面会も出来なくて母は祈るのみ。
「無事に済みますように」
「術後も痛みが酷くなりませんように」
「じろうちゃんが心の支えになりますように」
まだ18才。1人で手術入院なんてどれだけ不安だろう…

手術当日の朝、頑張ってるのを知りつつも
「頑張ってね」しか言えない事が情けなくて泣いた。
泣くしか出来なかった。

でもね、じろうちゃんは違う。
言葉なんて要らない。

じろうちゃんありがとう。
あなたのヘソ毛に娘は救われました。
母にはどうもしてあげれない激痛と空腹もじろうちゃんなら幸せに変えられる。勝てる。
だから手柄横取りされても文句言えない。
憎いより感謝なのです。
じろうちゃんのへそ毛で娘が元気になって母も本当に安心した。


退院前にドリフネタで盛り上がったものの不意に襲い来る空腹。
その辛さをじろうちゃんで例える娘。

残念ながら母には全く伝わりませんでした。
楽しさも一気に消えたよね。

たまに凄く憎くて…でも素敵な男じろうちゃん
これからも母にはどうも出来ない状況の時
娘を助け救ってやって下さい。

…やっぱり母は祈るのみ。

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