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春の遊び

春の光が私たちを包む、門出の日。

君とふたり、桜の並木を歩く。

風に吹かれて、ひらひらと舞う花びら達を
捕まえては、その一つひとつに願いをこめる。

あれから何度の春を繰り返しただろう。

あの頃の願いは今もこの心の中で、
静かに眠っている。

あの春の光の中で戯れる私たちは、
ずっと変わらず、そのままそこにいる。

人は日々変わっていく。
それでも忘れたくない過去達は
そのままそこにいてくれる。

その温かさは時に残酷でもあるけれど、
この命の一瞬の宝として、そこに居続けてくれる。