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心はうるおい、裸足は焼ける

バスに乗って、夏の海へ

あまりにも暑い正午に
どれほどの美しさであっても
近寄ろうとする人はいなかった

けれども私は、
その美しい青の誘惑に負ける者

遠くから眺めるつもりで
ビーチサンダルも履かずに浜へ
来たので、裸足になる

足が焼け付くように痛いけど
そんなことお構いなしに
波打ち際まで歩く

そこへ同じく
誘惑に勝てなかったのであろう
お兄さんがやってきて
迷うことなく海に足を入れた

ビーチでたった2人、
海に足をつけて
その青をカメラに収めようとする

眩しい正午、
誘惑に勝てない者がふたり
青い海に吸いこまれていた


写真 oageさま