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ゆらゆら帝国 『空洞です』


初めまして。
おとぎ歌歩と申します。
音楽理論も楽器も分からない私のカジュアルな視点による音楽レビュー・感想を100%の主観と好みでお届け致します。

今回は第18弾としてゆらゆら帝国さんの『空洞です』を綴らせて頂きます。
どうぞよろしくお願い申し上げます。



ゆらゆら帝国 『空洞です』
リリース 2007年
総評 ☆☆☆☆☆

"空洞"をコンセプトに空虚で幻想的な世界観をゆらゆら帝国のカラーで描いた作品。
狂気成分を滲ませながら、ミニマルで耽美的な音像を構築し、絶妙な距離感で世界を見つめるような坂本さんの詩世界がゆらゆら帝国の世界観に展開される。
情報量の多い要素で固められたパッケージに軸がない、まさに空洞の中でゆらゆら帝国は完成された独自の世界観を築き上げた名盤。
頭を空っぽにして自らの身をアートの世界に投影して楽しんで欲しい。


1.おはようまだやろう

浮遊感漂うビートとエモーショナルなサックスが印象的。
白昼夢のような幻想的な雰囲気を獲得している。
「おはよう」と言いつつまだ夢の中のような内容。

2.できない

今作で最も好きな曲。
シンプルなギターリフが中毒的。
繰り返される同じ音でノイローゼのようになるがそれがサイケで心地よい。
女声コーラスがキュート。

3.あえて抵抗しない

よれたギターの音像がサイケデリック。
そして中毒的なリフレイン。
歌詞の視点や世界観がかなり独特。
終盤から民謡的なパーカッション要素。

4.やさしい動物

坂本さんのオルタナティブなボーカルワークが楽しい。
「肉体がない だがまだ死んだわけではない」という歌詞とても好きです。。。
曲を通してミニマルで簡素なアレンジ。

5.まだ生きている

和風なパーカッションが印象的。
ギターはパキッとした音でフレーズもロック的。
ドラムの表現力が豊か。

6.なんとなく夢を

浮遊感のあるサウンド。
籠ったサックスの音はジャズ的。
終盤のリフレインはかなりサイケデリック。
まさに夢見心地を体験できるナンバー。

7.美しい

あまりに曲名と符号しない歌詞がおもしろい。
感情のないどこか機械的な演奏とアレンジが印象的。

8.学校へ行ってきます

前曲のギターフレーズが繋がる。
坂本さんの朗読的なポエトリーリーディング。
非常にオルタナティブで情報量の多いサウンドスケープ。
とにかくカオス。サイケデリック。。。

9.ひとりぼっちの人工衛星

エモーショナルなギターとメロディ。
儚さを漂わせる坂本さんのボーカル。
歌詞も詩的で非常に美しい。
音と詞がマッチして独自の世界観を構築している。

10.空洞です

アダルティな音と世界観。
女声コーラスが美しい。
キャッチーなギターのフレーズがおいしい。
ロックアティチュード溢れるサックスプレイがかっこいい。
坂本さんのボーカルがセクシーでいて儚げ。


ここまで読んで下さりありがとうございます。
私は福岡在住なのですが、今年ついに坂本さんが国内ツアーで福岡に来てくれるということで、念願の坂本さんのLIVEに行けると思っていたのですが、先行受付敗れました。(大学のWiFi許さぬ)
昨今は国外ツアーが多いですが、坂本さんまた福岡来てください…🙇‍♂️🙇‍♀️


今回はゆらゆら帝国さんの『空洞です』を取り上げました。
拝読いただきありがとうございました。

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