読書感想文　透明な螺旋

ネタバレ、あらすじありの読書感想文です。

タイトル　透明な螺旋
作者　　　東野圭吾
出版社　　文藝春秋

あらすじ

男性の射殺死体が海で見つかる。草薙と内海は捜査を始めた。
殺されたのは上辻という映像作家で、同居する女性園香から捜索願いが出されていた。
だが、その園香も行方がわからない。
園香の事件への関連を疑う草薙と内海だが……
捜査を進めるうちに、園香は絵本作家の松永と一緒に逃げていることがわかる。草薙はその絵本作家の作品に記載された参考文献を見て驚いた。
参考文献　「もしもモノポールと出会えたなら」湯川学著

草薙と内海は湯川にアドバイスを求めながら捜査を続けるが、園香と松永にあと一歩のところで逃げられる。
その操作情報を流したのは、湯川しか考えられないが……

湯川は犯人と繋がっているのか？
それが事実ならばなぜ？

だが、湯川は真犯人にせまっていた。そして、真犯人は自首してきた……

感想

ガリレオシリーズです。

東野さんの作品は読みやすいので、するする読めます。

最初にはられている伏線で、園香の出生の秘密を想像することは簡単です。もちろん、そんな単純な話ではなく、
この人が園香の○○だろうなあ。
いや、この人だったのか。
え？結局、こうだったの！
という、二転、三転も存在します。

でも、もう、こういう二転、三転じゃ通常のミステリーファンは納得しないだろうなあ。
単純すぎて。

まあ、ミステリーではないさまざまな人間模様を楽しむのなら、別の意味で楽しいです。

でも、ガリレオシリーズっていうのは、物理的な知識が必要なトリックが出てきて、それを湯川先生が解決してしまうのが魅力なので、これでは物足りないとしかいえません。

ただ、そんな物語を、読者を飽きさせずに最後まで引っ張っていく東野先生の文章は、さすがです。

一番驚いたのは……

湯川の私生活が見え、湯川出生の秘密が明かされる……
へええ。。。そうだったのか。。。
ミステリーの内容より、そっちのへええの方が大きかった。