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赤ちゃんの歯磨きと虫歯予防について

■自己紹介と記事のテーマ

歯科衛生士、小児歯科10年目勤務、2児の母が赤ちゃんの歯磨きと虫歯予防についてお伝えします。

■歯磨きはいつから?

5〜6ヶ月になると離乳食を始めるタイミング。
私の2人目(上の子供は6歳小学1年生)も5ヶ月になり離乳食をはじめました。

歯がはえはじめるのは6ヶ月以降。
そうすると心配なのは、やっぱり虫歯ですよね。
歯磨きはいつから?何を使ってはじめればいい?わからないことも多いのではないでしょうか。

■歯磨きのはじまる時期

乳歯は生後6〜8ヶ月頃、下の前歯から生えはじめるのが一般的です。
(歯が生え始めるタイミングはとにかく個人差が大きいので数ヶ月の差はあまり気にしなくて大丈夫!)

赤ちゃんの口の中には、はじめから虫歯の菌がいるわけではありません。
虫歯の菌は歯がはえはじめてから定着すると考えられています。

なので、歯が生えはじめたら歯磨きを始めたいですね。
でも、最初に生えてくる下の歯の前歯は虫歯のリスクはかなり低い。
(下の歯の前歯の裏側には唾液腺がありツバがでてきます。つばによって常に洗い流されているので、虫歯になりにくいんですね。)

■とにかく習慣化

だから、始めのうちはしっかり磨く事より習慣化が大切。
誰の習慣化かというと、親の習慣化です。
歯磨きを習慣化してもらうには、一日の生活リズムの中でいつやるか、なんのあとにやるか決めてもらうのがわかりやすくていいとおもいます。

ちなみに、我が家の場合は、こんなスケジュール

・お風呂 17:00〜
・夜ごはん 18:00〜19:00
・寝る前 20:00頃
自分の歯を磨く→子供の歯を磨く(上の子の仕上げ磨きもここでする)
親が磨いてる姿はしっかり見せる(下の子は私の膝の中、歯磨きに興味が沸いたらラッキー)

■歯の磨き方

一歳未満児では歯磨きをもたせる必要はあんまりないと思います。危ないし。
欲しがるなら適当におもちゃでも持たせておきましょう。
とにかく、親が子の歯磨きを生活に組み込むことが大切だと思います。

磨き方としては、足を開いて座り、
またの下に子供の頭がくるように寝かせて固定。

歯ブラシは鉛筆を持つように持つ。
下の歯の前歯の歯磨きであれば、ちょこっとでた部分を表と裏、それぞれ10往復でOK。
これだったら、すぐ終わりますね。

ガーゼで拭う方法もありますが、
ガーゼを用意したり使い捨てになるのでコストもかかりますから、
歯磨きが簡単でいいかなと思います。

そして、できない日があっても大丈夫と思うこと。
実は、虫歯のリスクはかなり低いんです。

ちなみに、我が家の子供用の歯ブラシでずっと使っているのは、タフト17。
ブラシの毛が短くコシがあって磨きやすいです。

歯科医院専売品ですが、東急ハンズやアートマンで売っているのを見かけます。
楽天やAmazonでも購入可能です。

この頃は虫歯のリスクは低いので気張らなくても大丈夫、
ゆるりとはじめていきましょう。

■歯磨きの頻度

上の歯の前歯がはえてくるのは6.5~8.5ヶ月ごろ
離乳食中期と呼ばれる時期、モグモグ期とも呼ばれています。
同じようにでてきた歯を1日1回歯ブラシでこちょこちょと磨くだけ。
この頃は、夜間授乳があったり、離乳食も軌道に乗りかけているぐらいのころだと思うので、一日一回磨いていればいいんじゃないかな。
私はそうしていました。

■おやつは食べていいの?
第一乳臼歯といわれる奥歯がはえてくるのは大体一歳から1歳半以降(歯が生えるタイミングはほんとに個人差が大きいです。目安と考えてください)食事の他に補食と言われるおやつが必要な時期です。

この頃の食事のスケジュールは、こんな感じ。

朝ごはん 6:00
おやつ 10:00頃
昼ごはん 12:00
おやつ 15:00頃
夜ご飯 18:00
ここに、おっぱいやミルクが混じってくる子もいると思います。
この頃には歯ブラシは2回/1日にふやしたいですね。

朝ごはんの後に一回、
夜ご飯の後に一回磨きます。

この時期には栄養は食事の方がメインとなってくると思います。
虫歯のリスクも上がってきています。
時間を決めて、食事や補食を行うことは
虫歯予防にも効果的です。
いやむしろ、
とても大事な虫歯予防です。

気をつけたい行動としては、
『だらだら食べをしない 』、
『食事やおやつはテーブルにちゃんとつく』、
『飲み終わったコップは下げる』、
ということ。

特に、最後のコップを下げることはとても大切です。
定期検診に来るたびに虫歯ができてしまう、食事は時間を決めているのに!という方に詳しくお話を聞いてみると、飲みかけの牛乳やジュースが入ったコップを出しっぱなしにしている、子供がそれを遊ぶ合間合間に口にしている、といったケースが多いことがわかっています。

水分補給は大切ですが、水かお茶等の糖分の入ってないものが好ましいですね。
ジュース、牛乳はおやつか、食事のタイミングで適切な量を意識すること。
ぐずったときについついお菓子を与えてしまう(どうしてもなときはもちろんあります、公共交通機関で泣かれるとつらい...。)こともあると思いますが、
日常的にのみすぎないように気をつけたいですね。

癖になっていることをやめるのは、
本人も親もとってもしんどいので(すごい抵抗に心が折れそうになる...。)
子も親もしんどい思いをしないためにも、
始めから、好ましい方の習慣をつけましょう!

■虫歯予防で重要なこと

虫歯予防で重要なのは、
1 歯磨き
2 食事、間食の取り方
3 歯質の強化

この3つです。

1、2に関してはこの時期から意識していけるといいですね。
3の歯質の強化 とは、
具体的にはフッ素です。
歯科医院で塗る濃度の高いフッ素は、1歳半以降でいいんじゃないかなと思います。1歳半検診でフッ素をすすめられて塗り始める方が多いです。

フッ素入りの歯磨き粉は、唾を吐く、ことができるようになってからはじめたいですね。

まとめると、

■まとめ

✔︎歯磨きを始めるタイミング
下の歯が生えてきたら、1日1回磨き始める
1歳から一歳半以降の離乳食完了期には1日2回に増やす

✔︎最初は習慣化が大事
歯みがきを始めると3歳半〜4歳ぐらいまで、
泣いて暴れて抵抗されて嫌になることもあると思います。
自分の分と子どもの分の口を磨かなくてはいけません。

私の上の子は、生後7ヶ月で歯が生えてきました。
下の子も歯が生えてきたら、
1人1日2回ずつ
1日に6回も歯磨きしなきゃいけないなんて信じれれない、
仕事でもないのになあ...。
と、とても億劫に思ってしまいます。
なんと言っても歯のない赤ちゃんのお口はとってもかわいいし、とってもいい匂い。
願わくば、ゆっくりはえてきて欲しいものです笑

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