全て教えてはいけない

学生さんや後輩君に限らず、
何かを教えてもらおうとしている人達は、
全てを一度に知りたい、手に入れたいと思っている。

思い出してほしい。

 ・クイズ番組の正解が気になってTVの前から動けなくなった
 ・ガチャガチャや○○シールなどの食玩をコンプリートしたい
 ・パズルをはじめたら、完成までやってしまった

すべて、人の脳が欲する欲求がそうさせている。


脳は完璧を好む。
全体性をみて、完全な状態であることを求めるのだ。

だが、こと勉強になると少々まずいことが起きる。

食玩集めは、自分自身の財布が空になるまでやってしまうが、
お金はまた稼げばいいだけで、お金のない状態が永続するわけではない。

しかし、勉強の場合、
彼らのキャパシティをオーバーしてしまい、
怒りや恐怖といったネガティブな感情に支配され、
それらから抜け出せなくなるのだ。

だから僕は出し惜しみをする。

全てシェアして話しているが、
学生さんや学生さんのためを思う場合、
全てを教えないことだってあるのだ。

言い換えれば、
僕は階段をのぼるように段階的に伝えるようにしている、
ということだ。

実は、あなたが絶対に使ってきた事がない
テクニックががある。

その方法とは……(つづく)

とまあ、これもテクニックの一つ、【溜め】だ。
含みを残し、少しがっかりさせて寝かせることで、
脳内に欠乏感を与え、完全性を求めさせるといった寸法だ。

是非、活用してほしい。

臨床共育メンター(R)齋藤 信
作業療法塾 主宰

「臨床共育」の研究と実践の資金になります。論文化、書籍化のあかつきには、優先的に講義をしに伺います! あなたの情熱にありがとう!