2020.4.28「kindleありがとう」

梨木香歩「村田エフェンディ滞土録」を読み始めた。19世紀末のトルコに留学した男の日誌という形で進む物語。
別の時代の別の国の景色の中に入り込めるのが心地良い。梨木香歩は小学生の頃に「西の魔女が死んだ」を読んでいたはずで、最近は「エストニア紀行」を半分くらいまで読んだ(積読が多すぎる)。
異国の空気の描写が鮮明に感じる。ゆっくり読んでいきたい。といっても時間を置きすぎると内容を忘れてしまうのである程度集中して読まないといけないと思い始めた。遅い。
部屋の積読本、全部また最初から読まないと思い出せないだろうな。実は映画やドラマも途中で止めてしまっているものがいくつかあって、「カルテット」の後半の流れを知らないし、「シャイニング」も途中で止めたままだ。怒られそう。

「あなたの人生の物語」、表題作を読了後「七十二文字」で完全に心が折れてしまったので、諦めて興味のある短篇から読み始めた。いや、短篇だからこういうことをしても大丈夫。読書はやりたいようにやるのが一番。
「顔の美醜について――ドキュメンタリー」を一気に読んだ。面白い。リアルタイムで真に迫った問題を取り扱っていて、形式も演劇的というか、議論を見ているようで面白かった。昨日見たイキウメの「太陽」のことも思い出していた。
美と倫理の問題のことはたびたび考える機会があるし、現実だけでなく物語において感じることも多い。視覚的なものだけではなく、物語における「美しさ」に対して倫理的な指摘を行うことが可能か。サロメを例に挙げられることが多い。
耽美主義・唯美主義のものが好きなので自分がそこに傾くことはないが、今作られているアニメやドラマ、映画は確実に倫理的な指摘の影響を受けている。サロメと比較して論じられるものでもないか。まだ自分の中で切り分けの出来ていない問題だと感じる。

「太陽」「顔の美醜について」と来てしまったので、こうなれば「ポーの一族」を読むしかない。あともしかしたら「ダレン・シャン」も含まれるのかもしれない。一切読まなかったな…。SFギムナジウム週間の次の議題はこれかも。

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