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光る君へ 第五回 「告白」



※敬称略

まひろ、ショックで寝込む

前回の最後、三郎の正体が母のかたきと知って寝込んでしまったまひろ。
倫子ともこ姫のサロンは欠席。
ところで、共にサロンに通い、五節の舞に参加した肇子はつこさん(演:横田美紀)は侍従宰相じじゅうさいしょう(演:ザブングル加藤歩)に見初められ、通いがあったとかで、彼女もサロンにはいない。
侍従宰相、大層お金持ちだけれど顔の四角い方、と姫様方の噂のネタに。
更に、ここぞとばかりにまひろの陰口を言う姫様方を倫子姫がピシャリ。
「おやめください、まひろさんを五節の舞姫に出したのは、我が家でありわが父ですよ。ですから、またまひろさんがおいでになったら、優しくしてあげてくださいね」
倫子様、あっぱれ。

乳母めのといと、怪しげな者を呼ぶ

まひろが眠り続けるのを心配してか、弟惟規のぶのり(演:高杉真宙)の乳母いと(演:信川清順)が、屋敷に加持祈祷かじきとうの出来る者を呼ぶが、なんだか怪しいと言うか、胡散臭うさんくさい。
いとさん、水垢離みずごりすすめられ、真面目に水を持ってくるが、挙句水は自分にかからず惟規にかかってしまう。
そして、まひろが呆れて目を覚ます。
この作品は、重苦しい場面の中に時折クスっとできるシーンを織り交ぜていて楽しい。今回はオープニングからちょっとコントっぽい場面から始まっていて、この後は重いシーンが続くんだろうな、とさえ感じてしまう。

まひろの葛藤かっとう

まひろの父為時(演:岸谷五朗)は、まひろが道兼の事を忘れている事に賭けていたけれど、まひろはしっかり記憶していた。
しかし、弟の出世の為、そのことは胸にしまっておけと諭す為時だけれど、まひろには到底理解できない。
自宅の縁側で、亡き母の形見である、琵琶びわをかき鳴らすまひろ。
そりゃあそうだよねえ。
この時のまひろ、一応成人したとは言え、まだ多感な十代。
余りにも重い十字架を背負っているのが辛すぎる。

今日の花山天皇と実資さねすけさん

内裏。
花山天皇(演:本郷奏多)は理想とする政治を目指し、若さの故か少々暴走気味。
見るに見かねて、藤原実資ふじわらのさねすけ(演:ロバート秋山竜次)が周囲の者が帝をいさめるようにと、側近である藤原義懐ふじわらのよしちか(演:高橋光臣)と藤原惟成ふじわらのこれしげ(演:吉田亮)に諭す。
たとえ誰であっても、間違っていれば雷も落とすし諌言もする実資さん、今日も良い意味で「必殺仕事人」のよう。
そして、花山天皇の弘徽殿女御こきでんのにょうご(演:井上咲楽さくら)は、内裏の女房達が噂をするほどの寵愛の余り、寝込んでしまう。

今日の詮子せんし

宮中(後宮)で道隆(演:井浦新)は詮子(演:吉田羊)に謁見。父ドン兼家と仲直りを薦めるものの、ものの見事に断られる。
詮子の言う「裏の手」とは、一体どのようなものなのだろう?

イケオジ三人衆の飲み会

土御門つちみかど殿、源雅信の邸で、珍しく関白藤原頼忠ふじわらのよりただ(演:橋爪淳)と右大臣ドン兼家(演:段田安則)、左大臣源雅信(演:益岡徹)の三人が飲み会をしている。
普段はボソボソ声の小さい関白頼忠さんだけど、お酒が入って声がデカイ。イケオジ三人衆にとって、若い帝はともかく、義懐は目の上のたんこぶのようで、モヤモヤが溜まっているらしい。

と、そこへ倫子姫の猫小麻呂こまろが駆けて行き、その後を倫子姫が追いかける。
オジサマ達に気付いた倫子姫、戻ってきて軽く一礼。
雅信パパによって娘であると紹介された。
偶然だけど倫子姫の素顔を見てしまったドン兼家。何かしでかすのか。
どころで、小麻呂くんはこれだけ元気なので、きっといつか御簾を上げてしまうに違いない、『源氏物語』女三宮の愛猫のように。

蜻蛉日記かげろうにっき』の作者、道綱ママ登場

ある夜。
ドン兼家は自宅とは別の家にいる。
傍にいる女性は藤原寧子ふじわらのやすこ(演:財前直見)、あの『蜻蛉日記』の作者。彼女はもう一人の兼家の妻。兼家の前でニコニコ踊る若者は、道長の異母兄の藤原道綱ふじわらのみちつな(演:上地雄輔)。
こちらの邸では、どうも東三条院とは違ってのんびりしている。
道綱は息子だけれど、本妻の子達とは違って、ドン兼家はあまり出世を望んでいないらしい。

手紙を書く道長、間を取り持つ直秀

雪の降る夜。
つたない書き方で手紙を書く道長。
同じ頃、まひろは屋根伝いに現れた直秀に会う。
「身分なんて、笑い飛ばすために散楽やってるんじゃないの?」
「そうだ。そうだが、それで世の中が変わる訳じゃない」
そう言い残して直秀はどこかへ消えてゆく。
翌日。
なんと、まひろに手紙が届く。余りの事に驚くいとさん、やっぱりコメディリリーフ。
手紙の差出人は道長だった。五節の舞で倒れた事を知り、是非会って話がしたいと。
でも、まひろは父為時の前では会いたくない。
(ここで会ったら、確実にまひろは道長の妾妻になりそう)
直秀を呼び出し、仲介を頼むが断られる。
しかし・・・
満月の夜、道長は直秀の取り持ちにより、為時の家ではなく六条へ。
(『源氏物語』の「夕顔」オマージュですかねえ)

重臣たちの次なるターゲットは

同じ夜。
兼家の邸に、安倍晴明あべのはるあきら(演:ユースケ・サンタマリア)が呼ばれる。
懐妊した弘徽殿の女御を呪詛せよ、と。
「人の気配が致します、これはどういう事でしょうか」
兼家が部屋のロウソクを消すと、御簾みすの背後に関白左大臣ら重臣たちがいた。
「その命削っても、我らがめいを成し遂げよ」
「この国の未来は、我らが担う」

道長とまひろの告白

六条のあばら家。直秀の仲介により、まひろと道長が会う。
「三郎」とは幼名であること、今の名は道長であると告白。
「あなたの隣に座っていた男の顔を見たからなのです」
まひろの告白。
まひろの父為時は、播磨国はりまのくにから都に戻ってから無職で、右大臣兼家の導きで当時の東宮(花山天皇)の漢文指南役のアルバイトの職を得ることになった。
幼かったまひろとちやはは、お礼参りに出掛けた。その日は、河原で「三郎」と会うことになっていた。
ひょんな事から起きた殺人。でも、父親が右大臣家から給金を得ていたから、道兼の事を公には出来なかった。だから、ずっと悲しみを胸にしまい続けていた。そして、母親が亡くなったのは自分のせいと、自分を責め続けていた。
「すまない。俺は、まひろの言う事を信じる」
「三郎の事は恨まない、でも道兼の事は生涯呪う」

「帰るのかよ」

直秀にまひろを託して、帰宅。
道長、本気で怒っている。いつもは飄々としている道長だけど。
でも、まひろを置いて帰っちゃうんだ。
まひろと三郎の初恋はどこかへ消えてしまったようだ。

ドン兼家と道兼(演:玉置怜央)が話し込む部屋に入る道長。
6年前の事を兄に訊く。
「虫けらの一人や二人殺したとて、どうということもないわ」
兄のその言葉で、怒りの余り「虫けらはお前だ!」と詰め寄る。
そもそも、「弱き者に乱暴を働くは、心小さき者のすること」と幼き日の三郎が兄に言ったことが発端だと責任転嫁する道兼。
全てを把握した上でもみ消すドン兼家。
「あの女が死んだのも、お前のせいだ」
「これなら、我が一族は安泰じゃ、今日は良き日じゃ」
兼家が高笑いする。
笑えないぞ。笑えない。
これから、道長は一体どうする?

まひろは帰宅、心配した為時の前で泣き崩れる。
まひろ、本当に辛かったね。。。
そして物語は次回へ。
いよいよ清少納言さん登場。

(続く)










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