見出し画像

夢をかなえるゾウ0 2022.9.4読書記録

はじめに


読んだ本
夢をかなえるゾウ0(ゼロ) ガネーシャと夢を食べるバク(文響社)

著者   水野敬也

ドラマにもなっている、有名な自己啓発小説の最新作。
既刊は一度も読んだことがなく、なんか面白い神様が色々教えてくれるらしい、程度の知識しかありません。
ネタバレします。
よろしくお願いします。



あらすじちょろっと


ゾウの頭を持ち、なぜか関西弁で話す神様、ガネーシャ。
人間界に降臨して人を成功に導く趣味があり、教えを受けた人々は偉人として名を残している。
そんなガネーシャが今回降臨したのは、「平凡な人間を偉人にする」ため。
しかし、白羽の矢が立った平凡な男は、そもそも叶えたい「夢」を持っていなかった。
数々の課題をクリアし、主人公が夢を見つけていく物語。


感想


いやもう、めっっちゃくちゃ感動しました!!

最後の方、嗚咽するぐらい泣きました…笑。
自己啓発本でありながら、しっかりと内容のある小説なんですね。

・主人公の名前が出ない

20代と思われる男性が主人公ですが、一人称が「僕」で、三人称は「君」か「お前」か「自分」(関西弁のガネーシャが呼ぶ)。名前を呼ばれる描写がありません。
読み始めてしばらくは気づかなかったのですが、恐らく読者が没入しやすい仕様なのでしょう。既刊もそうなのかな?
主人公と一緒に夢を探したい読者には、うってつけですね。

・主人公、いい人すぎる。

主人公はパワハラ上司に悩まされながらも、辞めると言い出せない、典型的な気弱タイプ。
神様として態度の大きいガネーシャにも平身低頭で、初めは「なんて気の弱い人なんだろう。気の毒だな…。」と思いながら読んでいたのですが、
読み進めるうちに、この人ほんとにいい人だな!と見方が変わっていきました。
人並に腹を立てることはあるのですが、とにかく相手を否定しないんですよね。気弱さから来ている部分もあるかもしれませんが、恐らく根が素直なんでしょう。
でなければ、明らかに誇張されたガネーシャの自慢話を「すごい!」と鵜呑みにできないでしょうから…
(ガネーシャは、「ナポレオンを3時間睡眠にさせたのも、チャップリンにチョビヒゲを勧めたのもワシや!」などと言うのです。そりゃ神様仲間から、「才能や志がある人間に乗っかってるだけじゃね?」って言われますよね…)
私は人に勧められるとやりたくなくなるひねくれものなので、素直さが羨ましくてたまりませんでした。

・バクも結局かわいい

ガネーシャのペットとして登場するバク。
ガネーシャを愛するがゆえに、主人公にきつく当たるのですが、
口が悪いだけで根は悪い子ではないんですよね。
このツンデレめ~!!みたいな感じで段々かわいく思えてきます。

・ガネーシャの父親との確執

父親であるシヴァとの長年の確執の描写、神様にも悩みとかあるんだ…と、親近感が湧きました。
ガネーシャは態度でかいし口も悪いけど、とにかく優しいので、
その優しさが、辛い過去の経験から来ているかと思うと、切なかったです。

・ハッピーエンド最高

やっぱりハッピーエンドがいいですよね!

父親との確執が丸く収まったものの、人間界を去らなければいけないガネーシャ。掟により主人公とは永遠の別れ…もうここ!すごい泣きました!
しかしその後、シヴァの働きかけでまた主人公と会えることになるというハッピー展開!そしてもうすぐ会える、というところで余韻を残して物語は終わります。

本音を言うと、自己啓発の部分を期待して読み始めたので、
主人公が夢を見つけるまでの過程をもう少し詳しく知りたかったのですが、
物語として美しくまとまっており、文句なしのラストでした。
読後数日経っても、度々思い出しては泣きそうになります 笑。


ガネーシャの課題を実行してみた


読み終わった次の日、一番最初に出てくる「日の出を見る」という課題を実行してみました。

無事日の出の10分くらい前に目を覚ましたのですが、
……自宅から日の出が見えない…!
ちょうど高い建物に邪魔されて、日の出そのものは見えませんでした。
一応、明るくなる空だけ見ました。

旦那にこの話をしたところ、「東側の海の方が日の出が見やすいから、この辺はそもそも見にくいかもね。」と言われました。(我が家から見て海は西側)
私は地理が苦手で、そういうことを考えたことがなかったのですが、
言われてみれば当たり前な話。確かに夕日は見やすいよなー!と納得してしまいました。

ちょっと話がずれました。
この「日の出を見る」という課題は、「日の出を見て自分のちっぽけさを知る」ことと「早起きして誰にも邪魔されない自由な時間を持つ」ということが目的なので、とりあえず早起きしただけである程度OKだと判断しております。
せっかくなので、この調子で他の課題も挑戦していきたいところ。


さいごに


色々な偉人の名言を知れるのも、とてもよかったです。
気になった方はぜひ読んでみてください。


ここまでお読みいただきありがとうございました!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?