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家で痛みを減らす いつ薬をのむ?薬以外の方法は?

〈どんなことに悩んで解決してきたか〉その5


痛みの様子。
様子というのは、どこが?どんな風に?どんな時に?どのくらい?
「痛みのスケール」というもので看護師は評価する。


ある方は、家に帰ることが決まり、退院前カンファレンスで初めて挨拶した時に、病院のベッドの端に座っていた。

「お尻が痛くて横になれない。」と言う。

退院翌日に、家に訪問した。
痛みの様子を聞くと「朝起きて洗面所に行くと腰がずきーんと(一番痛い時が10だとすると)7くらい痛くなる。」と話す。
看護師が痛み止めの使い方を
痛くなる前に、(医療用麻薬の)頓服をのんでから洗面所に行ってみませんか。」と提案した。

次の訪問では「良く眠れた。のんでから動いたら、痛くなくなったよ。」 と笑顔で話した。

頓服を適切に使えるようになった結果です。

違う痛みが出たり、痛みが強くなったりしたら、医師に報告する。
医師は薬の量や種類を検討する。

緩和医療の研修で学んだこと。

人間の痛みを感じる神経は細くて長く
「痛い」と脳に伝わるまで時間がかかり、
一度感じると、治まるのに時間がかかる。

暖かいを感じる神経は太く、
すぐ「暖かい」を感じることができる。

温めたり、マッサージすることでも痛みは軽くなる。

「お手当」って、読んで字のごとく・・・
人の手が当たって「ぬくもり」を感じてリラックスできると、
痛みが和らぐ。

大事にしていることは、
話しを聴いて、
その人にとっての一番いい方法を一緒に考えること。
提案して、結果をうけて、修正していくことが、
在宅療養継続の要と感じる。

この方との出会いで、良かったのは、退院直後に困りごとを
一つ解決できたこと。

病気をして元のように元気になれずに退院する。
大きく塊になった心配ごと。

その1つでも解消すると、
家に帰った良さを実感する心の余裕が生まれる。
私たち看護師は穏やかな笑顔に会える。

苦痛や不安から解放されて、家で自由に自分の時間を使える。

その人らしい暮らし方。


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