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お義母さまと踊ろう40~42話



お義母さまと踊ろう40~42話でした。
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いたしましょうか待ちとごめんなさい

同居も7年目になりますと、嫁である私は言いたいことが言えるようになってきます。この先何年何十年暮らすことになるかわからないのに、いずれ来るともしれない解放される日を待ち続けて我慢していることがバカらしくなってくるからです。
逆に、お義母さまは「お願いすること」「悪いことは悪いと認めて謝ること」を以前に比べてしてくれるようになりました。漫画にもあるように、どうしても譲れない意地のようなものがあり、絶対に私にはしたくない事柄のようでした。

きっかけはコロナ禍

夫単身赴任中(子どものみならず義母置いて単身赴任て、離婚調停でかなり不利になる案件かと思われる…)、私と子どもとお義母さまでコロナにかかりました。
夫は単身赴任先に自主隔離。仕事柄、何かあったらすっ飛んでいかないとならないので、看病より仕事を優先する必要があるのです。
ゆえに、私は己もしんどい中、息子二人(小学生男子)とお義母さまを看病することになりました。

病人にわがままはつきもの

子どもがしんどいときに甘えるぶんには、親ですから、仕方のない事としてやりすごすメンタルは持ち合わせています。
ですが
お義母さまからのものはどうにも辛抱ならなかったのをよく覚えています。
自分も熱があり、喉が痛い、横になっていたい、そんな最中に、
おたちゃんの作る朝食のせいで胃が痛くなった。病院で診てもらいたい
だの
「隔離されている部屋では足を延ばして寝られないから体中が痛い。けれども我慢して寝るしかないわよね(訳:部屋の大物(お義母さまの私物)を移動してほしい)」
だの
知らんがな!ってことをまぁ、吐くわ吐くわ。
他にも色々(思い出すだけで腹が立つ)ネタにするにもはばかられるような鬼っぷり。
こちとら自分以外の人間がおトイレ洗面所使うたびに消毒してるんですよ、おさんどんもこなしてるんですよ…そういうことは実子に言ってくれよ。
だが相手は病人、ブチ切れて殴りかかろうにも後味が悪い。そして私も病人。そこまでの気力がなく、ハイハイと言うだけで流していました。

全快してから怒りがこみ上げる嫁・記憶にございません姑

全快し、冷静になるにつれ、お義母さまの数々の非礼が脳内で蘇り、これって訴えたら勝てるレベルよね?ということを、当時どんな気持ちで私に言っていたのか問い詰めたことがあります。

そんなこと、私、言ったかしら。覚えてないわ。
は?
もしかしたら熱でおかしくなっていたのね、まったく覚えてないの。
で?
覚えてないんだから、あやまりようがないでしょ?やった覚えのない罪に、どう謝れっていうの?
この一点張り。
病人の私の心をさんざんえぐっておいて、この物言い。もう辛抱なりません。
「交通事故や痴漢、殺人、罪の大きさにも色々あるでしょうけど…犯人が「記憶にございません」でやり過ごせちゃう理不尽さ、お義母さま、どう思います?」

認知症も疑い始める嫁

全快したので、夫が家に帰ってきたタイミングで「お義母さまが言ったことをまったく覚えていない件」のみを伝えることにしました。私に言ったことが気まずくて、なかったことにしようとしているのではなく、マジで何も覚えていないのだとしたら…認知症を疑わざるを得ません。なので、いざこざに関しては一切話しませんでした。「なかったこと説」より「認知症説」を夫には理解してもらうべきだと思ったのです。
その後、親子で話し合ったのでしょうか。
お義母さまは脳の検査を受ける予約をとりました。

検査の結果は

認知症ではなく、加齢の範囲での物忘れではないかとの診断が出ました。
認知症ではないとわかってお義母さまは大よろこび。
でもね、お義母さま、これで「なかったこと説」が再浮上するんですよ…

お義母さまの非礼以降、私がお義母さまの身の回りで一切やらなくなった事柄が色々あり、そのことについて夫から「なんでしてあげないの?」と問われることはいまのところありません。もし聞かれても、「そう望まれたから」としか答えるつもりはありません。
老人のわがままぐらい、そんなめくじらたてて怒らなくても…
そう夫は笑って言うかもしれないので、何があったかは絶対話しません。

話さなかったことが功を奏したのか

またボケ扱いされるのが嫌だったのか、何がどう作用したのかわかりませんが、この時期以降、悪いことを悪い事と認めて謝ってくれることが若干増えたような気がしています。
「他の仕事の時間を割いて、自分のことをしてもらうわけだから「お願いします」は必須です」
と最近、小学生高学年&中学生の子どもに教えているので、お義母さまも倣わざるをえなくなてきたのが実情かもしれませんが、「いたいましょうか?」待ちも減ってきたように思えます。
孫と同様に扱われたいお義母さま、孫が独り立ちした日には、独り立ちしてくれるかしら。

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