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お義母さまと踊ろう37~39話



お義母さまと踊ろう37~39話でした。
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めんどうくさいがすぎる件

かつてお義母さまも母であり、妻でした。子育てに非協力的な夫をあてにせず、今でいう「ワンオペ」で三人の子どもを育て上げた賢母であり、もらった給料全部他所で使ってきてしまう夫に代わり、内職で収入を得て、一家の生活を支えていた良妻でした。めんどくさいとは程遠い、家族全員のめんどうくさいを一手に引き受ける存在であったに違いありません。

母であることも、妻であることも引退した、現在のお義母さまは、全てにおいて「めんどうくさい=そのままつっぱしる」を実行する、一昔前の融通が利かないロボのようになってしまいました。

ルーチンこそ正解

,[確かに足腰が弱り、あれこれ器用にできないことは否めませんが
「こうすれば解決できるし、とてもラクだよ!」
と、体への負担も周囲への負担も少ない最善策があるにもかかわらず、ガン無視して同じ行動をし続ける理由がわからない私。
最善策を提案したとて、それを実行するに至らないことがほとんど。
80年近く同じ行動できりぬけてきたのに、今さらラクだからとか便利だからとかいう理由でねじ曲げることをよしとしないのです。たとえそれが周囲を巻き込むことになったとしても。

たまに便利さに目覚めることもあるが…

衣類が軽くて着やすかったり、なでるだけでしわがとれるアイロンが便利だったり、最新技術の恩恵が身に染みることもあるようですが、80年連れ添ったものと別れてそれらと生活を共にするかと問われると、答えはNO!
いまだに肩パットつきの衣類が貯蔵されていたり、いつ使うかもしれない巨大なバキューム付きアイロン台などが鎮座して、居住スペースを逼迫しているのも事実。もう、一緒に棺に入れてくれと言わんばかり。

80年越しに気づいて安心することもある

トイレのゴミ箱に、私以外の生理用ナプキンが捨てられていることがあり、息子と夫とは考えにくいので、お義母さまにどうしたのか聞いたことがありました。

「私は変わっててね、体からアクが出るんだよ。いつもは下着を手洗いしていたんだけど、最近手洗いするのが面倒くさくなっちゃったから、孫(私の姪(成人女性))の置いてった生理用ナプキン(夜用)を使っているんだ」

「お義母さま、それはアクじゃなくて、おりものっていうんですよ。生理用ナプキンじゃなくて、専用のがありますし、尿モレと兼用できるものもあるんですよ」

「私はおもらしなんかしないよ」

「おもらしじゃなくて、産後の女性はふとしたことで尿が漏れ出ちゃうことがあるんですよ」

「え?みんなそうなの?おたちゃんも?」

「そうですよ。わたしもおりもの出るし、くしゃみすると尿モレがヤバいときあります」

「そうなの?ほんとに?」

「お義母さま、娘二人育てて、知らなかったんですか?」

ということがありました。
その後、尿モレ兼用おりものシートを嬉々として愛用しているお義母さまです。
受け入れられる最新技術は、自分の長年の悩みを解決してくれたものに限定されるようですね…

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