なぁ

病院薬剤師5年勤務(脳外科循環器)→退職して膵臓癌家族の闘病看病中。 薬のことを調べた…

なぁ

病院薬剤師5年勤務(脳外科循環器)→退職して膵臓癌家族の闘病看病中。 薬のことを調べたり、看病したり。

最近の記事

癌患者の体力温存の難しさ

父のお腹の具合は横ばい、カモミールも最初は調子も良さそうだったが途中から浮腫み対策で買った小豆茶の方が味的にも日本人にぴったり合うのだろう。今は小豆茶を美味しいと熱心に飲んでいる。 水の飲みすぎ、という点も注意が必要と思うのだが、発汗も相変わらず相応にあるためあまり極端に制限することが怖くて、喉の渇きとともに本能的に飲んでもらうままにしている。何が正しくて何が間違っているのかすべてが模索なので毎日へとへとである。 癌とわかってから、体力温存の大切さを理解していたつもりであ

    • 癌の浮腫みに対してできること

      現段階ではポータブル腹部エコーで顕著な腹水は認められなかった(便の貯留があった)ので、浮腫みは①運動量の低下と②栄養状態の低下かなと思っている。浮腫みの原因は多数あるため原因によって対策は少しずつ変わってくるかもしれないが。 運動量の低下は一気には戻せない(筋肉が弱りすぎている) ストレッチやら浮腫み体操をするようにいって口論になったが、高齢には高齢のペースがあるので父のペースを尊重することに。 あとできるアプローチとしては飲食から。豆系は浮腫みに効くので、小豆粥が相当実

      • オピオイド離脱の下痢に対するカモミールの効果②

        カモミール茶を始めて2日くらいしか経っていないのに父本人からは「なんか良さそう」と。 「そんなすぐ効果わかるの?苦笑 プラセボなんじゃない?」と思ったのだが父曰く ①ストッパEXを飲んでいた時のような口の渇きを感じる (お茶飲んでるのに口渇くとは…?自分がカモミール茶飲んでてそんなこと一度も思ったことないけどな…) ②おなかの調子はなんだか落ち着いている →これにはさすがに効いてるかもと感じたのは、排便後に下痢止め薬を1回も飲まずに経過できているのだ。今までそんなに過敏

        • オピオイド離脱の下痢に対するカモミールの効果

          本日は父親の受診も無事終え、ほっとして爆睡してしまってた。 オピオイドテーパリング(漸減)については失敗したなぁと思ったけど、受診時に話せる程度に頭を整理しておこうと過去の日記や記録を夜中に見返してた。 ちなみに、細かな日記は父親本人が記録している。A4サイズのノートで1日6-7行くらい。最近は何を食べたのかも毎食すべて記録している。あとで見返したとき「これ食べたから下痢したのかな」とか体調不良の原因を模索しやすいからだ。記録は大変だと思うが、これは正直いざというときに必

        癌患者の体力温存の難しさ

          オピオイド離脱の下痢への対処法模索④

          CB1受容体拮抗薬であるSR141716Aによる長期治療がモルヒネ離脱症候群に影響を与える - ScienceDirect CB1受容体→カンナビノイド受容体 これも初耳。 日本では正規の既存の薬はなさそうだが、食品としては健康食品のオイル(疎い自分でも聞き覚えがある)があるよう。 【丸ごと解説】CB1(カンナビノイド受容体タイプ1)とは?│CBD Library (cbd-library.com) 拮抗薬作用としてはCBDオイルだろうけど、でもオイルだもんな…(;´・ω

          オピオイド離脱の下痢への対処法模索④

          オピオイド離脱の下痢に対する対処の模索③

          これも興味深い論文。複数ある離脱症状のうち「下痢」だけになぜか特化しておされられるという可能性。 アヘン剤離脱およびアヘン依存症への再発におけるコルチコトロピン放出因子受容体サブタイプ1および2の異なる役割 - Lu - 2000 - European Journal of Neuroscience - Wiley Online Library CRF受容体拮抗薬なんぞ日本の既存で聞いたことないわ…苦笑 日本語訳すると副腎皮質刺激ホルモン放出因子(CRF)の受容体アンタゴ

          オピオイド離脱の下痢に対する対処の模索③

          オピオイド離脱症状に対する対処の模索②

          昨夜から闘病本人に苛々をぶつけまくっている娘です。 浮腫みへの対処の考え方の相違にて非常に怒りを隠せない(プチ家出のカフェ中) ナルトレキソンがオピオイド拮抗薬であることはわかったが(日本にはない)そのオピオイド拮抗薬そのものにも離脱症状と類似した副作用・副反応リスクが伴う様子。薬って一概にコレ神薬!!ってならないのがまたリアルな現状よね。 急性期治療で鎮静薬使用したり、内服精神系薬をかませたりするよりは、自宅で安全に試せそうなものがないか(そんな都合のよいものがあってい

          オピオイド離脱症状に対する対処の模索②

          小休憩タイム

          自分の今後の働き方について 身内の闘病は貴重な経験であり、同じ闘病されている方への何かに役立つ情報として発信していけたらいいなと考えてはいたが、 実情、仕事に直接活かすというのが難しい。 ①在宅医療を行う薬局に勤める →保険診療点数内で1症例に対してかける労力も限られている。 オピオイドコントロールなど繊細な部分に関われるか否かは不確か。 どのみち1個人がそれを達成させるには相応の無理がいる ②癌病棟、緩和病棟での病院勤務 癌症例ある病棟に短いながら勤務したが、抗癌剤の混

          小休憩タイム

          オピオイド離脱の下痢の対処法模索~

          浮腫みによる体重のじわじわ増加に本人も焦りを覚えて本日から室内歩数up。4000歩/日へ。「今日から毎日がんばる。」と。 今までも抗癌薬投与中も抗癌薬やめてからも足の浮腫みは出るたびに何かしらの策で解消してきてはいた。 けど最近のは引きが悪い。 止瀉薬が原因だとは思うけど、正露丸試していた頃に出現した浮腫みは一旦解消した経験もあるので、考えられるその他の原因としては歩数が減ってきていたことだったと思う。 春先に日向ぼっこがいいと屋外に椅子を敷いて日に当たっていたが風がまだ

          オピオイド離脱の下痢の対処法模索~

          腎臓自身がもつ(糖)代謝

          前回は「腎臓と代謝に関わる細胞小器官をターゲットにしたPPARγの発現がどうもイメージがつきにくい」で止まっていたんですが、 面白いことに、腎臓の代謝についての可能性について示唆されているような文献があった。→「腎疾患と糖代謝」560-562.pdf (jsn.or.jp) ケトン体の酸塩基平衡とかいう小難しい話は置いといて、千葉大学のこの資料の冒頭でも、肝代謝と思われていたけど実は腎臓が機能を担っていたことがまことしやかにささやかれているよう。リリースも今年4月と新しいで

          腎臓自身がもつ(糖)代謝

          ピオグリタゾンの浮腫考察 つづき

          インスリンとNa再吸収促進に関連性がイメージできなかったので 文献引用。 →「インスリンの血管作用」_pdf (jst.go.jp) これを見る限りだと、インスリン自体が循環動態に影響する可能性はまだなんとも言い難い感じなのかな。 確かにインスリン抵抗性の改善だけが浮腫と関連づけるとメトホルミンみたいな他剤でも同様に起こるリスクはあり(多少はあるんだろうけど、メトホルミン→下痢みたいなイメージ。メトホルミン→腸管浮腫→下痢みたいな間接的関連性はあるかもしれないけど、その深堀り

          ピオグリタゾンの浮腫考察 つづき

          ピオグリタゾンの浮腫について

          B型といえば根に持つタイプな自覚はある。 1回嫌な?ことがあるとずっと根に持つのだ。全然忘れない。 看病の隙間時間は薬の勉強をしたりしてる。 循環器病棟勤務のときに悔いの残る疑義照会を思い出し、アクトス(ピオグリタゾン)を深堀りしていこうと思う。 循環器疾患入院してこられた方でアクトスをかかりつけ医からの継続で服用されていた方がいた。どことなくふくよかな女性。具体的疾患の詳細は忘れたが心不全もふんわりカバーされていたから自分が疑義照会したんだと思う。 もちろん糖尿病患っ

          ピオグリタゾンの浮腫について

          オピオイド離脱症状の下痢

          愚痴を言わせてもらうとすると。 在宅医療の主治医にも指摘されなかった「下痢」の原因。 オピオイド離脱症状の1つ。 病院勤務していたので薬剤性の副作用がどれほど害を及ぼしながらも誰にも気づかれずにひっそりと居座り続ける厄介者かを痛感しまくっていたが。 オピオイド離脱症状の1つに下痢があることは知識として認知はしていたが我が父において判別するのに半年以上かかってしまったのは申し訳ないとは思っている。 言い訳するとすれば膵臓癌、消化器疾患で下痢となると、疾患そのものからくるも

          オピオイド離脱症状の下痢

          膵臓癌と本腰いれて闘ってみた

          病院薬剤師5年勤めて、ずっと循環器脳外科にいて、血管系をメインに薬をみていっていたが、癌症例に関してはあまり触れてこなかった。 嫌とかそういうのではなかったが、ICUもわずかながらもつ病棟で「片手間」に勉強するには重すぎる内容だと思っていたからだった。 きっと自分は抗がん剤・手術のことを覚えるだけで気が済む性分ではないことはわかっていたから(多分1つ1つのことについて疑問をもってなかなか前に進まないタイプ)。 コロナをきっかけに長く居ついた場所を離れ、癌症例の多い施設に転

          膵臓癌と本腰いれて闘ってみた