フットサルFリーガー田村龍太郎選手の挑戦 ~かほく市出身の同級生との絆~
■新シーズン前に地震発生
年末をかほく市の実家ですごした田村龍太郎選手は新シーズンに向けた準備のため元日から電車で移動を開始した。その移動中に発生した能登半島地震。田村選手は金沢駅で移動手段が無くなった。なんとか翌日に移動することはできたが故郷石川県の被害を心配しながらの新シーズンへの準備開始となった。
■移籍を決断
2023シーズンをボルクバレット北九州でチームトップの得点をあげるなど中心選手として活躍した田村選手。
シーズン終了後、しながわシティへの移籍を決断。本人に聞いた。「ボルクバレット北九州のチームやサポーター、支援企業の皆さんには感謝の気持ちしかありません。生活環境も含めて北九州は僕にとって大切な街になりました。一方でFリーガーとしてさらに成長したい想いがあり今が一歩前に進むタイミングだと移籍を決断しました」と話してくれた。
Fリーガーとして通算374試合出場120得点の実績を誇る選手ながらも更なる成長を追求する強い想いを心に抱いていた。Fリーガーとして、プロフェッショナルとして挑戦する覚悟を感じた。
■Fリーグオールスターゲームに出場
3月19日、田村龍太郎選手はFリーグWESTの選手としてFリーグオールスターゲームに出場。ボルクバレット北九州での活躍が評価されての選出。試合では、持ち味の走力とシュート力を発揮した。
■同級生との絆
3月28日、金沢市内で田村龍太郎選手とサッカー審判員の表慶(おもて けい)さんに話を聞く機会があった。二人は小学生・中学生時代に、かほく市で一緒にサッカーを学んだ同級生。それぞれ別の高校に進学してサッカーを続け、高校卒業後に社会人チーム「かほくFC」で再び一緒にプレーした。
その後、田村龍太郎選手はフットサル選手となりデウソン神戸(Fリーグ)に加入してプロの道に進んだ。表慶選手はサッカー2級審判員ライセンスを取得。石川県のトップ審判員として現在も活動中。
そして今シーズン田村選手はしながわシティに移籍して新たな挑戦を開始。表審判員もJ3公式戦で四審を担当するまでに成長。更にフットサル
2級審判員ライセンスを取得して新たな挑戦も開始した。
かほく市で育った幼なじみの二人が、30歳を超えて互いに高め合う姿に同級生の絆を感じた。
■Fリーグオーシャンズカップ2024
5月14日、田村選手はしながわシティの選手としてオーシャンズカップ2024に出場した。リガーレヴィア葛飾との1回戦は6ー1でしながわシティが勝利。翌5月15日のバルドラール浦安との2回戦は同点PK戦となり敗戦。田村選手はしながわシティに移籍して最初の大会を経験。この2試
合は6月に開幕するFリーグに向けたよい準備となった。
■Fリーグ新シーズン開幕!
スタメンが確約されていない中で迎えたしながわシティでの新シーズン。田村龍太郎選手はあえて厳しいチーム内競争に挑戦。Fリーグ2024シーズン初戦は6月2日、前年リーグ王者の名古屋オーシャンズと対戦。田村選手は開幕戦から試合に出場。そして試合開始16分に移籍後リーグ初得点を上げた。試合はその後、接戦となったが最後はしながわシティが4ー3で名古屋オーシャンズに勝利。田村選手は新チームで幸先よいスタートを切ることがができた。
応援してくれる家族やサポーターのためにもしながわシティで新たな挑戦を開始した田村龍太郎選手の活躍に期待したい。