「居合道」について簡単に解説します
私は「居合道」という武道をしています。
大学の部活で始めて、休んだり再開しながら、かれこれ15年目です。
最近また「居合道」について聞かれる機会が増えたので
ものすごく簡単に解説します。(もし同業者の方がご覧になりましたら、「ものすごく簡単に」解説することを目的にしておりますので、暖かく見守ってください!!)
これを読めば「居合ってかっこいい!」「やってみようかな!」と思うこと間違いなし!!!
質問1:いあ・・・あいき、どう??ですか??
「居合をやっています」と自己紹介でいうと
次にお会いしたとき、9割くらいこう聞かれます。
「よねともさんがやられてる武道って…あいき?どう?でしたっけ」
違います!!!!居合(いあい)です!!!
・・・とは言いません。居合知らない人がほとんどですので。
(というか、知ってたら知り合いの知り合いの可能性大なので逆に焦る)
質問2:そもそも居合ってなんですか??
居合道とは、ものすごーく簡単にいうと、こういう武道です。
①真剣(または切れない模擬刀)を使います
②剣道みたいに道着を着てやります
③空手みたいに決まった型があって、1人で演武します
ぐぐったところでは、居合道有段者数は約9万人くらいらしいです。
(そんないるの?とも思いますが…)
剣道が160万人くらいらしいので、それに比べるとめちゃ少ないです。
居合は戦国時代から江戸時代初期にかけての剣客、林崎甚助によって創始されたといわれています。
歴史を語ると長くなるのでウィキペディアに譲ります。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B1%85%E5%90%88%E9%81%93
質問3:真剣で切りあうの!?死ぬでしょ!?
回答:チャンバラはしません(汗)
居合は1人で演武します。
ので、時代劇みたいなチャンバラはしません!!
流派によっては、2人でやる型もあります。
技によって
・敵が1人前にいる
・敵が前と後ろに1人ずついる
・1人をめったぎりにする
とかいろいろパターンが決まっていまして
そこに敵がいる、と仮定(「仮想敵」といいます)してお稽古します。
なので、始めて居合を見る人は、1人で刀を振っているだけですので「・・・なにやっとるんやろ」と正直思います(私も思いました)
質問4:試合ってあるんですか?
回答:試合「も」あります!
これは動画を見てもらったほうがわかりやすいので・・・だれかがあげてくださったyoutubeを載せます。
こんなかんじです。2人横に並んで、型を5本抜きます。
したがって切り合ったりしません!
試合には、2人の前に審判が3人いまして
・技の正確性、修行の深さ
・気迫が十分か
・刀の扱い方は正しいか
などなど、総合的に判断して、「より正しい」と思われる方が勝ちです。
ただ、居合は試合に勝つことを目的に稽古をしているのではありません。試合は他の人の技をみて勉強したり、お互いに切磋琢磨するための機会の一つです。
したがって、敵は己自身。師匠から伝えられた技を正しく理解し、自分なりに考え、何度も何度も稽古をする。自分が納得する技はどんなものか、師匠に聞き、仲間に聞き、自分に聞く。その一連の取り組みが居合の修行です。
ちなみに試合は基本男女混合なんですが、最近は女性も増えてきたので男女別にする大会も増えてきました。
試合で上位に残って、盾とかトロフィーをもらうとやっぱり嬉しいし、稽古への励みになります。
質問5:居合って、ワラとかきるあれでしょ?
回答:稽古のひとつとしてワラを切ったりします
ワラを切っているのは「抜刀道」というまた別の武道ジャンル?がありまして、居合道は基本1人で刀を振っているだけです。
が、刀を振っているだけでは「本当に切れている刀の使い方ができているのかわからない」ので、稽古の一貫としてワラ切りをしたりします。
大学のときは、学祭の出し物でやったりしました。失敗すると恥ずかしい・・・
質問6:居合ってなんかいいことあるの?
居合を続けていてよかったな~と思うことは次の3つです。
①剣道のような打ち合いや激しい運動ではないため、老若男女を問わず学べます。おばあちゃんになってもできます。
②体幹が鍛えられるので姿勢が良くなります。
③年齢・性別を枠を超えた、仕事以外での人のつながりができます。
まず①ですが、居合はそこまで激しい動きがないので、誰でも始められます。運動経験なくてもOK。
60歳くらいから始められる方も多いです。「某上場企業の役員です」というなんだかすごい人が、急に入門されることも…
②は、居合は力で刀を振るのではありません。体幹(身体の軸)をうまく使う身体の使い方を稽古するので、自然とよい姿勢になります。
③のメリットが一番大きいかもしれません。前述したとおり、居合をやっている方には、小学生から90歳以上まで!様々な方がいらっしゃいます。
会社の外での人間関係がぐーんと広がります。
また、コーチング的には「湖畔のような静かな心」になるトレーニングにもなります。
↑こんなの
ZaPASSコーチ養成講座のグラレコ「傾聴編総まとめ」
心がざわついていたり、他のことを考えていると、不思議なことに刀はブレブレ、ちゃんと切れない動きになるのです。
今まで心にあった考え事は一旦脇におき、「いま、ここ」の稽古・技に一点集中する。
・・・という、湖畔のようなざわつかない心になりたいんですが、日常生活ではざわつきまくっています。日々修行です。
質問7:どこで始めることができるの?
居合が気になったな~というあなた!そう思ったときが始めどきです!!
・・・が、居合を始めるのってむちゃくちゃハードル高いんですよね・・・
始める方法では次の3パターンがあります。
①○○カルチャーセンターに参加する
カルチャーセンターや都道府県の武道館で、カルチャーセンター講座の1つとして居合の講座を開講しているところがあります。
これは民間の三菱さんがやられていますが、こんなのです。
こういう講座系であれば、気軽に始められますし、やめるのも(たぶん)そこまで厳しくないでしょう。
②ネットで調べて道場に入門する
インターネットで道場を調べて、気になったところに見学に行ってみる方法があります。
道場によっては剣道もやられていたり、居合onlyだったりまちまちです。
「道場」といっても、小中学校の体育館を借りてやっているところがほとんどです。中には24時間使える立派な道場(床もこだわって高級な木材を使っている)をもっているすごい先生もいらっしゃいます。
いつかはマイ道場を建てる!!は居合道人なら一度は願う夢^^;
ただ、HPやメールがある会はあまりなくて、「先生(または事務局)に電話する」が結構多いんですよね…少々ハードル高い。
③大学の居合道部に入部する
大学生未満であればこれが一番はやい!
が、ガチ体育会系からサークル系まで、雰囲気は幅広いです・・・見学にいってみてから決めましょう。全日本剣道連盟傘下で稽古している大学は、全国に約30校くらいあります。
(私の出身校はガチ体育会でしたので、基本放課後は毎日稽古+休みには合宿で稽古三昧、上下関係激きびしいでありました)
いかがでしょうか?「居合かっこいい!」と少しでも感じていただけると嬉しいです。
興味がでた方は、ぜひ一度演武を見てください!
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