Zoom(等)を使わずに、オンライン演習を実現する。
なんでかんでもZoomなしでライブでやりたい
11日にとうとうオンライン授業が本務校でもはじまりました。
100人規模の講義科目は、Youtube Liveを用いた片方向ライブ配信でうまくいっております。問題は、学生に発表させる10〜30人規模の演習科目をオンラインでどうやるかでした。
もっとも手っ取り早いのはZoomを用いたテレビ会議方式ですが、学生のプライベートが漏れる懸念があり、事前確認したところ抵抗感を示す人もいました。Webカメラがない、ビデオで顔出ししたくない、部屋が映る、音声だけでもミュート忘れで生活音が公開されてしまう。
手軽さの面でもオンラインに際していろんなツールを入れてもらって動作確認するのも大変です。
また、twitterを眺めていると、双方向であるためか、通信が不安定で授業にならなかったというつぶやきも目にします。
そこで、オンライン講義で慣れつつあるYoutube Live(やニコ生)を使って、演習をやる方法を考えました。
やりかた
準備
(1)教員によるYoutube Live配信(またはニコ生)の設置。適宜、教員はワイプで自分の姿を映しておく(OBSを使用)。
(2)SlackやLINEの通話機能の使用を参加者に準備してもらう。(最初の授業はこの動作確認で終わりました)
実践
(1)ライブ配信を開始、発表者にSlack(またはLINE)通話をかける。
(2)事前に用意、配布させたレジュメを参加者は手元で見ながら、配信に耳を傾ける。
(3)質疑応答は、教員・発表者は音声、参加者はチャットやニコ生のコメントで行う。対面授業における発表者と参加者の「非対称性」が再現されて、良い感じがする。
メリット
● 設定にもよりますが、90分やってYoutube Liveの2500kbps配信で通信量は200MBくらい。上り方向の通信がほとんどないので、ライブ授業でも学生が使用する通信量が少なくてすむ。
● 必要に応じて、教員は、配信画面に資料を映し出せる。
● スマホがあれば参加できる。参加学生は、ブラウザやYoutubeアプリで限定URLを開くだけ。適宜チャットもできる。
● 発表の際は、Slackで教員とハンズフリーで通話状態にし、あとは声で発表に徹すればよい。
● 参加者はチャットを使って、気軽に質問できる。ニコ生だと「888888」ができる。
● 画面を凝視しなくていいので、目や脳が疲れにくい。
● 授業終了後、すぐにアーカイブ動画を公開できる。
デメリット
● 教員はハウリングや音声のループを防ぐために、ヘッドホンをする必要あり。
● 発表学生も、パソコンで配信を見つつ、スマホで通話する場合は、パソコン側の音声をミュートにしておく必要あり。
● 学生が板書したい場合は、教員側が何らかの補助(みんなで見られるオンライン上のホワイトボードなど)をする必要あり。
おわりに
何度か学内の会議でZoomを使いましたが、何かが、しんどい……。終了後になぜか目と脳につよい疲労感が残る。会議はこれでやるしかないと思いますが、講義や演習は引き算の美学でライブ配信ですすめるはこびになりそうです。
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