ニコ生とSlackを使って楽しくオンライン演習をやりたい

しばらくライブ配信でオンライン授業をやってみて

11日から、オンライン授業が始まっています。対面授業の再現を目指し、ライブ配信メインで、楽しくやっているつもりです。が、何度かやって慣れてくると、「対面授業に似ていること」よりも、「似ていないこと」のほうが目につくようになってきます。

講義は壁に向かってしゃべっている気分でも(まあ)大丈夫か

受講者100人単位のライブ配信はYoutube LiveとOBSを使って、片方向配信でやっております。適宜チャットも来ますが、授業後のコメントカード(メールやGoogle Formを使用)の方が学生には質問しやすいようです。教員は、受講者の顔が見えず、壁に向かってしゃべっている感じがあり、寂しくもなりますが、基本的に対面授業でも講義科目は独演状態なので、慣れれば気にならなくなりました。

余談ですが、Zoomも有料プランだとOBS等を使わずとも、単体でYoutube LiveやFacebook、twitterをプラットフォームとして、ライブ配信が出来るようです。

でも、ゼミ科目はもっと即時的な双方向性を持たせたい

さて、問題は演習授業のオンライン化です。対面の雰囲気を再現するために、ゼミに関しては自分で有料アカウントを複数作ったり、ゼミ生に協力してもらってニコ生でやることにしました。20人以下のゼミ科目が複数あるのですが、ニコ生でやれることになりました。

ニコ生を選択した理由は、Youtube LiveよりUIがシンプルなことと、なにより画面上に"伝統"のコメントを流せることです。

ニコ生を使用せずとも、『パパパコメント』を利用して、教員デスクトップにコメントを流すことはできるのですが、配信用に起動したアプリだらけなので選択肢から外れました。

で、ニコ生なんですが、当初以下のような手順で使用することを考えていました。

● 最初の10分。教員の雑談。
● 次の、3、40分。Slackの通話機能を用いて、発表学生に通話をかける。事前に用意させたレジュメ(参加者にはデータで配布済み)を元に、音声で発表してもらう。随時、参加者にはコメントで質問してもらう。
● 残り時間。参加者全員を名簿順で指名し、演習内容についてコメントしてもらって質疑応答や議論を行う。

この流れでやってみて、浮かび上がった問題点は、「質問があればどんどんコメントしてね」と言ったところで、なかなかコメントが出ないということです。微妙な間が生じて、ラジオなら放送事故です。壁に向かってしゃべっている感じも強くなって、教員は突然の"物体験"、離人的な感覚に襲われます。

知り合いの教員にこの話をしたところ、「うちではチャットと課題でオンライン授業をやっていて、コメントするたびにポイントがつくようにしたら、どんどんみんなコメントするようになった」とのことです。これもひとつのアイデアです。ニコ生だと基本的にコメントは匿名なので、匿名投稿を解除してもらって、コメントビューアを導入する必要がありますが。

また、最後の質問をコメントでやってもらう場合、神のごとき打鍵速度をほこる人ならいいのですが、ライブ配信で生じるタイムラグを含めて、コメントが返ってくるまで結構な時間がかかりました。画面の前で入力に時間がかかっているのか、寝ているのか、教員からは分かりません。苦し紛れに、「指名された人は、質問コメントを書く前に、まず、"s"と打って下さい」と言いましたが、ニコ生でやるスマートさが失われているというか、まどろっこしい感じです。

そこで、ひらめいたのが、最後の質疑応答の時間は、参加者全員にSlackで通話をかけ、音声での雑談自由状態にすることでした。Slackは有料プランだとグループ音声通話ができるようになります。勤務先は全学でのSlackの利用を推し進めていて、利用可能になっています(正式には6月以降から)。Slackのグループ通話が利用できない場合は、LINE 通話やSkypeでもいいでしょう。ニコ生は資料を映し出す画面として使用し、音声通話はスマホから参加してもらえば、導入もスムーズでした(ニコ生の音声をミュートにし、スマホはハンズフリーにしてもらう)。

これからは、このスタイルを試してみて、より生きている感じのするオンラインゼミになるか試してみたいと思います。

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